【11・12月号掲載】男子競歩・山西利和(工・3年) 東京五輪 金への挑戦

 

陸上競技「競歩」に挑む山西利和(工・3年)。競歩の魅力は「フォームの安定性や美しさが勝負に絡んでくるところ」と語る。9月2日、埼玉県熊谷市で行われた日本学生陸上対校選手権(日本インカレ陸上)男子1万㍍競歩で初優勝を果たした。

インカレ競歩で京都大勢が優勝したのは、世界選手権に出場した経験を持つ杉本明洋以来13年ぶりだ。山西は「ほっとした」と振り返ったものの、リオデジャネイロ五輪20㌔㍍競歩で7位入賞した松永大介(東洋大・4年)が欠場する状況での勝利で「勝って当たり前のレースだった。達成感は全くない」と本音を口にした。

レース序盤は先頭集団に付けていた山西。「ペースが遅かった」と4千㍍過ぎで飛び出したが、一度後続に追い付かれる。8400㍍付近で満を持してスパート。松永に次いで2位だった昨年の自身の記録には1分以上及ばなかったが、40分38秒01で優勝した。

競歩を始めたのは堀川高時代の1年の夏。陸上部の顧問に勧められたことがきっかけだ。中学時代から続けていた長距離走で持久力を付ける傍ら、歩型を作る基本動作を繰り返して競歩の感覚を頭にたたき込んだ。大会に出るたびに記録を伸ばし、高校3年の夏、世界ユース選手権1万㍍競歩では日本選手として初優勝。さらに、全国高校総体でも念願の優勝を遂げた。

京大に進学した理由は「いつまでも競歩を続けることはできない。やめた後の選択肢を作るために勉強にも励みたかったから」と語る。現在は、京大北部グラウンドを拠点に、ペース歩やインターバルなどを練習に取り入れ1日に平均20㌔㍍を歩く。高校時代の顧問からも定期的にアドバイスを受けていて、入学後も力を伸ばし続けている。

だが、リオ五輪の代表選考会だった今年2月の大会は足を痛め欠場し、3月の大会も体調不良で途中棄権。「自分と五輪代表選手との間には歴然とした力の差がある」と悔しさを味わった。リオ五輪後の日本インカレで優勝しても、達成感を得ることはなかった。山西には「五輪で活躍した選手らを超えていきたい」という強い思いがある。

今後の目標は「東京五輪で金メダルを取ること」。まずは、来年の世界選手権ロンドン大会の出場を目指し、力強く歩き続ける。

【西崎啓太朗】

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日本インカレ陸上2016で優勝した山西(中央、提供=体育会陸上競技部)

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