【3・4月号掲載】チック症治療 改善への一歩

 高田昌彦教授(京都大霊長類研究所)らの研究チームは、ヒトに似た構造の脳を持つマカクザルの仲間を用いて音声チック症状を発現したサルを作出することに、世界で初めて成功した。

 音声チックは症状として咳払いや奇声を発するなどの行動が挙げられる。小児に多く見られるが、まれに重症化し成人しても治らない場合がある。社会生活に支障を来すこともあり、治療法が模索されていたが有効な手立てがなかった。

 高田教授らは、薬剤を投与し脳組織の一つである側坐核(そくざかく)を一時的に興奮させることで、チック症状を引き起こすことに成功。音声チックについて、一次運動野の顔面部、側坐核、前帯状皮質の三つの部位の活動が同期することで発症すると判明し、治療のための研究対象が今回の発見で絞り込めた。

 今後は、脳深部刺激療法や薬による治療法の研究を進める見込みだ。高田教授は「刺激を用いる療法については既に実験に着手している」と話す。

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