偶然の発見 気体を取り込む超撥水性材料

京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)の北川進拠点長らの研究グループは6月27日、新たな超撥水性材料の開発に成功したことを発表した。

発見したのは全く別の研究を行っている時だった。研究対象の粉末に誤って水がかかったが、粉末が水を弾いたことを見逃さなかった。これをきっかけに、研究グループは超撥水性材料の研究へと大きく舵をきった。

水滴を弾き自浄効果により防汚性を持つため、幅広い用途への展開が期待できる超撥水性材料。身近なものではレインコートやハスの葉が水滴を弾くことと同じ原理だ。特徴は、本来超撥水材料には使われない芳香族系分子と金属イオンからなる多孔性配位高分子を使用したこと。これまでのフッ素原子や長鎖アルキル基では成し得ない気体や有機分子を取り込むことが可能になった。

既に多くの企業から問い合わせがあり、企業面談も進めているという。実際にどのようなものに使用出来るか聞くと「これまでにない革新的な基本技術の開発に成功した。用途は限定せず、社会で広く使われる材料に育ってほしい」と樋口雅一iCeMS特定助教は話す。300℃以上の高熱処理に耐えることができ、粉末やペレット状でも性能を発揮するというだけあって、身近なものから環境問題の対策まで幅広く活用できる。今後の企業との提携に期待だ。

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