昨秋、第50回記念明治神宮野球大会で準優勝した関大。関大の名を全国に知らしめた。約半年前に行われた春季リーグでは4位という結果で決して満足いくものではなかった。早瀬万豊(かずとよ)監督は「接戦で勝ちきれず守備の面で不安があった。春季リーグ後は実戦を増やし、守備面の強化に努めた」と振り返る。吉川周佑(しゅうすけ)主将は「春の悔しい気持ちをバネにして、チーム一丸となって秋季リーグに向け練習することができた」と胸を張った。

 秋季リーグに向けてチームの団結力を高めた関大は関西制覇を果たし、神宮大会に挑んだ。輝かしい成績について「主要選手の力だけではない」と監督らは口をそろえた。早瀬監督は「関大のスタンドは日本一。平日にも関わらずスタンドには応援団、ベンチ入りできなかった選手たちやOB、OGが来てくれる」と話し、阪倉涼太郎副主将は「出場できなかった選手が自分たちの練習場を譲り、出場メンバーにグラウンドを長く使わせてくれた。彼らのサポートに感謝したい」と語った。

 今季について吉川主将は「先輩方が残してくれた神宮大会の準優勝という良い流れをしっかり受け継ぎ、関西連覇を成し遂げたい」と話す。早瀬監督は「昨年の経験を生かして競り合いに強いチームに」と意気込んだ。関大の視線の先にあるのは「全国制覇」だ。【浅田唯】

【おことわり】

この記事では学生の学年を、3月までの学年で表記しています。