【11・12月号掲載】学芸員 実践の場 関西大博物館実習展

関西大博物館実習展が11月10〜15日まで同博物館特別展示室で開かれた。「吹田くわいの今と昔—近世から近代、そして現代へ—」「たけがたり〜今日/京に生きる竹工芸〜」「稲垣足穂展〜イナガキタルホ×∞〜」の三つのテーマで、学芸員資格の取得を目指す約30人の学生が企画や展示を手掛ける。
同博物館が所蔵している資料に加え、個人が所有する資料の貸与を依頼したり、展示品の紹介文を作成したりと準備してきた。テーマを身近に感じられる、見どころ満載の内容になっていた。
「吹田くわい」の展示では、吹田市のゆるキャラ「すいたん」のモデルになったくわいの歴史をたどることができた。「たけがたり」では、古くから親しまれてきた竹製品の中でも竹籠の制作過程を分かりやすく解説した。「稲垣足穂展」では、代表作である「一千一秒物語」の世界観を表現。稲垣足穂は三島由紀夫と同時代の作家で、詩や絵画にも造詣が深い。「一千一秒物語」には天体やシガレットがよく登場するため、展示にも盛り込むなど工夫をした。
広報の今村野乃さん(関大・3年)は「将来学芸員になった時に、今回の実習の経験を生かしたい」と話した。【小松霞】
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