理想の寮についてディスカッションするRAら(撮影=川村仁乃)

RA(レジデント・アシスタント)寮生が安心して生活するためにサポートをする寮生リーダーのこと。希薄になりがちな寮生間の仲を深めようと、イベントの企画や積極的に寮生とコミュニケーションをとっている。2015年から始まったRA制度は、首都圏を中心に37寮が導入している。

 学生寮や社員寮の事業を展開する共立メンテナンスが「西日本第1回RA研修会」を2月8日、ドーミー百万遍(京都市左京区)で開催し、全国から11人のRAが集まった。2年前に導入が始まった西日本からは京都大の近くの「ドーミー百万遍」と梅花女子大の「メゾンドクレア」など3寮が参加。首都圏からは立教大、東京工業大などの寮が参加した。経験豊富な首都圏のRAと交流し、導入して間もない関西のRA制度を発展させることが狙い。

 各寮の現状や抱える問題を発表した後、どのようにして理想の寮に近づけるのかをディスカッションした。イベントの参加率が低く、寮生同士のつながりが薄いことを課題に挙げる寮が多い中、食堂をコミュニケーションの中心地として活用し、RAが気の合う寮生同士をマッチングさせたり、そろいのパーカーを着て寮への帰属意識を高めたりするなど、取り組みに手応えを感じている寮もあった。

 参加した飯田祥生(よしお)さん(京大・2年)は、「自分たちでは考えつかないアイデアや意見を聞くことができて良かった」と話した。小田有紗さん(梅花女子大・2年)は「首都圏のRAも自分たちと同じところでつまずいていて、そこからどう成長したかを聞けた」と振り返った。【川村仁乃】