戦争がテーマの企画展「京都ツナグミュージアム」がbe京都(京都市上京区)で12月16日に開かれた。戦争の記憶を後世に伝えていきたいという思いから、同志社大グローバル・コミュニケーション学部の4年生16人が授業の一環で、2018年の4月ごろから企画。講演会と座談会、写真展が開かれ、学生から高齢者まで約40人が訪れた。

 企画に携わった糸川潤さん(同大・4年)は「戦争を二度と起こさないために僕らができることは戦争について知ることと伝えること。今後も(参加した皆さんに)戦争体験を伝えていってほしい」と話した。

 講演会では「京都戦争体験を語り継ぐ会」代表の今西儀夫(のりお)さん、戦時にカナダの日系人強制収容施設で生活した伊吹三樹雄さん、中国残留邦人の林隆さんの3人が登壇。今西さんは朝鮮の国民学校で教わったことをテーマに講演した。国民学校で「天皇陛下のために死ねる立派な兵隊になるための教育」を受けた。体操は手りゅう弾を投げる訓練として短棒投げをし、図画工作では軍艦や飛行機の絵を描いていたという。戦時歌謡「勝ち抜く僕等少国民」の紹介では、今西さんの歌唱に合わせて口ずさむ出席者もいた。

 伊吹さんはカナダでの生活や、父の末次郎さんのことを語った。末次郎さんは日本がグローバルになれば戦争はなくなるかもしれないという思いで80歳まで公民館で英語を教え続けたという。林さんは、実の親と再会した時に日本語が話せず悔しい思いをした経験や、日本語が話せなかったために日本人より安い給料でつらい仕事をさせられた経験などを語った。養父母について語りながら目に涙を浮かべる場面も。出席した山崎淳子さんは「私も戦争を少し経験している。立命館大の国際平和ミュージアムでボランティアガイドをしているので、訪れた人に(講演会で聞いたことを)伝えていきたい」と話した。座談会では登壇者を囲み、質問できる場も設けられた。写真展では登壇者が幼少期に書いた絵日記や、両親の写真、戦争経験をつづったパネルなどが展示された。【冨成朋美】

講演会で語る今西儀夫さん(撮影=冨成朋美)