【11・12月号掲載】龍谷大で無料スーパー

食品ロスを改善へ
10月20日、龍谷大深草町家キャンパスで、家庭で廃棄予定の食品を回収し、来場者に無料で提供する「もったいないスーパー」があった。主催したのは龍谷大政策学部の深尾昌峰(まさたか)教授のゼミ生。まだ食べられる食品が捨てられてしまう「食品ロス」の現状を広めることが狙いだ。57人が来場し、レトルト食品や調味料など95品の食品が提供された。今年の4月から約2カ月ごとに開催され、今回で4回目。
深尾ゼミでは民間非営利団体(NPO)を研究している。その研究の一つが京都市で出る生ごみの削減だ。食品廃棄物の飼料化を行う工場「エコの森 京都」の見学でまだ食べられる食品が廃棄されている現状を目の当たりにしたことを機に食品ロス改善に取り組むようになった。
今回の活動は昨年12月、東京都多摩市のNPO「シェア・マインド」を見学した際に行われていた「無料スーパー」の取り組みを参考にした。ゼミ生は、ラジオや会員制交流サイト(SNS)などで広報活動をし、近隣住民以外にも食品の回収を呼び掛けたという。
秋元咲帆さん(3年)は「身の回りで食品が捨てられているということを意識してほしい。食品が簡単に捨てられてしまう現状を見直すきっかけになれば」と話す。もったいないスーパーの他にも食品ロスに関して学べる展示もした。また今後の研究に役立てるため、来場者に意識調査を行った。【谷健生】
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