構内の野良猫や捨て猫に関する情報を発信する「近大CATs-Project」。今年の5月から本格的に活動を始めたサークルで、近畿大農学部の猫好きな学生10人が所属する。近大奈良キャンパスの野良猫の情報を会員制交流サイト(SNS)で集め、生息地のマップを作成。構内の野良猫問題を解決するために大学側との連携を試みている。最終的には構内の猫をゼロにすることが目標だ。
 猫はかわいいというイメージを持たれがちだが、環境に害を及ぼすこともある。同サークルによると、構内の野良猫が小鳥や小動物を襲うことがある上、餌の残りや汚物による衛生問題も発生しているという。また、構内に生まれたばかりの子猫や妊娠中の猫が放置されていたこともあった。
 今後は「猫放置禁止」の看板を立てたり、猫の飼育で困っている飼い主向けの相談会を開いたりする予定。さらに、構内の猫を保護し、専門の団体に委託して避妊・去勢手術を行った後、保護団体や里親に渡すことも計画している。
 代表の多田実央さん(近大・3年)は、「子猫が増えて飼えなくなる前に適切な処置をしてあげて」と訴える。【田中穂乃香】