福知山公立大は5月13日、新町商店街(福知山市)の通りに新キャンパス「吹風舎(ふくちしゃ)」を開設した。学生や教職員に限らず誰でも利用可能。カフェやミーティングなど、多面的な活用が見込まれる。
 2016年4月の同大発足当初から、町の中に大学を置く「まちかどキャンパス」の構想があった。地域資源を生かしたまちづくりなどを研究する谷口知弘教授と有志の学生らを中心に企画。設計やデザインは京都工芸繊維大の協力を得て、元々は写真館だった木造2階建ての空き家を改造した。
 1階の「新町土間」は誰もが気軽に立ち寄れるよう、全面開放できるガラス張りの入口に。約25人座れるテーブル席の他、ミニキッチンやホワイトボード、モニターなどの設備も調えた。
 利用時間は火曜から土曜の午後1時から午後6時。現在、隔週木曜は1杯200円でコーヒーを提供したり学生が子どもに宿題を教えたりするなど、地域の人々の思いを反映した企画が実行されている。学生企画チームの田中奏さん(2年)は「若者と地域の交差点のような、誰もが集える場所にしたい。学生がまちに出て行く拠点にもなれば」と抱負を語った。【堀江由香】

白い建物とガラス張りの入り口が印象的な吹風舍
(撮影=堀江由香)