【3・4月号掲載】プロ目指して創作演劇 幻灯劇場
「ここはもっと膨らませて」「後半に向けてどんどん駆られていくように!」。公民館の一室から主宰・藤井颯太郎さんの声が鳴り響く。祈りと遊びをテーマに演劇を創作し、定期的な公演活動などを行っている。
藤井さんは高校時代の演劇部で顧問からダメ出しを受け、予定していた公演が中止になるなど、思うようにやりたい演劇ができなかった。自由に演劇をやりたい、脚本から自分で作品を作りたいと考え、在学中に幻灯劇場を始動。現在は関関同立などの学生を含む約20人が所属し、約3カ月に1回の公演に向けて稽古している。
稽古は社会人と学生が集まり、地域の施設などを借りて不定期で実施。小野桃子さん(関西大・2年)は「主宰は具体的に言語化して指摘してくれるので理解できる。一緒に一つの演劇を作っている感覚があって楽しい」と話した。
「留年したら退団」という決まりはあるが、引退の制度はない。藤井さんは「学生が卒業するタイミングで、演劇を職にすることを一つの選択肢にしてくれれば」と語った。【堀江由香】

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