【写真】前半終了間際、同点ゴールを決めたFW加賀山(中央、12月21日・NACK5スタジアム大宮で 撮影=新貝卓丸)

 ◇サッカー=第66回全日本大学選手権 準決勝(12月21日・NACK5スタジアム大宮)

 <関大1—1(PK2—4)法大>

 関大(関西地域第4代表)は法大(関東地域第5代表)と対戦し、前後半を終えて1—1。延長戦でも決着がつかず、PK戦の末に敗れ3位となった。相手に先制を許したが、前半のうちに追いつくと、その後は一進一退の攻防。互いに気迫のこもったプレーが随所で見られた好ゲームだったが、ものにすることはできず。7年ぶりの決勝進出はならなかった。
 前半は両チームともロングボールを多用し、なかなかボールが落ち着かない展開が続く。関大はFW加賀山、FW竹下のツートップが相手DFの裏に抜け出し、好機を演出するが得点には至らない。互いに主導権を譲らない膠着(こうちゃく)状態だったが、不運な形で関大が失点する。相手のクロスがPA内でブロックに入った選手の手に当たりPKを献上。これを決められ先制を許す。しかし、関大は前半のうちに試合を振り出しに戻す。前半アディショナルタイム、加賀山がゴール前のこぼれ球に反応。左足を振り抜きゴールに突き刺した。加賀山の3試合連続となるゴールで追い付き、前半を折り返す。
 後半は前半の勢いそのままに関大が攻勢を強める。51分には竹下の落としからMF塩見がシュートを狙うが枠の外。78分にはロングボールに反応した竹下がGKとの一対一を迎えるが、シュートはポストに嫌われてしまう。後半終了間際にはCKからDF羽田が頭で合わせるがまたしてもシュートはポスト。幾度となく決定機を迎えるが勝ち越し点が遠い。同点のまま後半が終了し、延長戦に突入する。
 延長前半、関大が再び決定機を迎える。左サイドからのFKから混戦となるが、ボールはゴールライン上でクリアされてしまう。2試合連続の延長戦ということもあり、疲れが見え始めた関大は時間の経過とともに相手に押し込まれる。しかしGK白澤がファインセーブを連発するなど、堅い守りで得点は与えない。
 120分でも決着がつかず勝負はPK戦へ。関大は2人目まで成功したが3、4人目が失敗。対する法大は4人全員が成功させた。今大会関西勢で唯一ベスト4に進出した関大だったが、法大に惜敗し準決勝敗退となった。【新貝卓丸】

【試合結果】

関大(関西地域第4代表) 1―1(PK2―4) 法大(関東地域第5代表)
(1―1、0―0、0―0、0―0)
▽得点者
【関】FW加賀山(45+1分) 【法】MFディサロ燦(34分)

【試合後のコメント】
▽関大・前田監督

五分五分の試合だった。関大は今大会4試合目だったので足が動かない状態だった。長いボールも使いつつショートパス主体に、自陣でボールを回しながら攻撃を組み立てられた。多くあったチャンスで仕留められていたら、違った展開になったと思う。一年前は自分のことしか考えられなかった4年生が今ではチームのことを考えて行動できるようになった。この一年間で間違いなく成長してくれたし、ベンチ、スタンド含めてとてもいい雰囲気を作り出してくれていた。

▽関大・FW竹下

ビッグチャンスは多かったが、決めきれなかったところは残念。試合前から相手の裏はどんどん狙っていこうと思っていた。押し込める展開もあったが、最後はPKだったので運の部分も大きかった。4年生は自分を支えてくれた。一人じゃここまで絶対に来れなかったので4年生には感謝しかない。下級生には自分たちがやってきたものにプラスアルファして、目標の「全員サッカーで日本一」を達成してほしい。