【写真】前半終了間際にPKを決めるなど2ゴールを記録したFW井上(12月18日・栃木市立総合運動公園陸上競技場で 撮影=新貝卓丸)

 ◇サッカー=第66回全日本大学選手権 準々決勝(12月18日・栃木市立総合運動公園陸上競技場)

 <びわこ成蹊大2—3法大>

 びわこ成蹊大(関西地域第1代表)は法大(関東地域第5代表)に2—3で敗れ、準々決勝敗退となった。今年の総理大臣杯王者の法大に常に先行される苦しい展開が続くが、びわこ成蹊大は粘りを見せ、二度同点に追い付く。しかし試合終了間際に法大に決勝点を許し、力尽きた。2014年以来3年ぶりの4強進出はならなかった。
 序盤から法大がボールを保持し、びわこ成蹊大がブロックを形成し迎え撃つ展開となる。びわこ成蹊大は右サイドのFKからDF宮(4年)がヘディングで合わせるなどセットプレーで好機を生み出していく。しかし17分、法大にカウンターを仕掛けられると最後はこぼれ球を押し込まれて失点。先制を許したびわこ成蹊大だったが、前線へのロングがボールが徐々に収まり、法大を押し込んでいく。すると前半終了間際、スルーパスに抜け出したMF佐藤がPA内で倒されPKを獲得。これをFW井上が落ち着いて流し込み、びわこ成蹊大が同点に追い付いて前半を折り返す。
 後半は互いに譲らず均衡した展開が続いたが、58分にCKから失点しリードを許す。追い付きたいびわこ成蹊大はFW熊田を投入し、攻勢を強める。すると2年生FWが再び躍動する。79分、右サイドからDF柳田がアーリークロスを上げると、走り込んだ井上が倒れこみながらゴールに流し込み、試合を振り出しに戻す。その後は両チーム一進一退の展開が続く。時間が刻々と経過しこのまま延長戦に突入するかと思われたが試合を決めたのは法大だった。86分、宮のクリアボールが前線でカットされると最後は当たり損ないのシュートがゴールに吸い込まれた。びわこ成蹊大は夏の王者に最後まで食い下がったが及ばず。目標の日本一達成は叶わなかった。【新貝卓丸】

【試合結果】

びわこ成蹊大(関西地域第1代表) 2―3 法大(関東地域第5代表)
(1―1、1―2)
▽得点者
【び】FW井上2(44分、79分) 【法】MF森(17分)、MF大西(58分)、FW松澤(86分)

【試合後のコメント】
▽びわこ成蹊大・望月監督

法大の強さにやられてしまった。最初の入りは大事にいったが、関西リーグでは拾えていたようなセカンドボールが拾えなかった。厳しい状況が続いたので選手たちに疲労がたまってしまった。今回は力の差が出てしまったので、下級生たちにはこの経験を次に生かしてほしい。4年生たちにはロッカールームを出たらまた新しくリスタートしようと声を掛けた。サッカーを続けなくても、この悔しい経験を忘れず社会人になっても頑張ってほしい。

▽びわこ成蹊大・DF宮

失点をして追い付いてという試合展開だった。普通にやれていたがこういう(常に先行される)試合になってしまった。最後の失点に絡んでしまい申し訳ない。ただ自分自身、大学サッカーに悔いは残っていない4年生は明るくて頼もしい存在だった。後輩たちにはリーグ連覇を達成して、自分たちができなかった日本一を獲ってほしい。

▽びわこ成蹊大・FW堂安

自分たちの実力負け。球際、セカンドボール、ヘディングどれも負けていた。PKを取れた時のような場面をもっと増やしたかった。自分自身個人でやりすぎたので、もっとサイドを使いたかった。この試合は大学生活で一番悔いが残る試合だった。この借りはプロでしか返せないので、しっかり返したいと思う。