今季2本塁打を放った高橋(10月14日・ほっともっとフィールド神戸で 撮影=山本穂波)

 今季の京大はまさに台風の目だった。13試合中6試合が2点差以内の接戦。関大・阪本大からはリーグで唯一得点を奪った。2014年秋以来6季ぶりとなる勝ち点は逃したが、計3節で勝ち点まであと一歩の健闘を見せた。

 番狂わせは4年生の活躍なくして語れない。高橋(4年)はリーグトップタイの2本塁打を記録。京大の選手が本塁打を放ったのは08年秋以来、シーズンで複数本塁打を記録したのは1990年春以来のことだ。

 他にも5長打を放った主将の中村侑(4年)、チームとして7季ぶりの完封勝利を挙げた大山(4年)がプレーで下級生をけん引。先輩の背中を追ってチームトップの打率2割9分3厘を残した手島(3年)、リーグ戦通算3勝目を挙げた藤原(2年)らが続いた。

 投打でレベルは向上している。中村侑は「勝ち点を獲得することができず悔しい」と無念さをにじませる一方で「来年は他チームからの警戒が強くなっても勝ち抜いていけるチームを目指してほしい」と後輩に思いを託した。 【山本穂波】