網戸の張り替えをしているお助け隊と依頼主の坂口久美さん(手前)(撮影=垣内勇哉))

 京都橘大看護学部の3年生91人が6月3日、高齢者が生活を送る上での悩みを解決する「お助け隊」として、醍醐中山市営団地(京都市伏見区)を訪問した。高い位置の窓や電灯の掃除など、高齢者が日常するには困難な作業を手伝った。
 京都橘大と同団地は2014年に連携協定を結び、同大の学生へ空き部屋を提供するなど深い関わりがある。「お助け隊」は昨年12月に初めて実施され、今回が2度目。
 団地に住む坂口久美さん(76)は網戸の張り替えを依頼した。担当した学生らは網戸を張り替えるのは初めてで、事前にユーチューブで動画を見て勉強したという。慣れない手つきで精いっぱい取り組む学生らの姿に坂口さんは「助かる、本当に助かる」と笑みをこぼした。  
 同団地は1166人(6月3日現在)の住民のうち、高齢者300人がほどを占める。町内会の仁豊子会長は「以前は昼間でも人っ子一人いないような静けさだったが、大学と関わりができて活気が出た」と語った。部屋にこもりがちな高齢者が外部と関わりを持つ良い機会になっているという。
 今後も看護学生による健康診断などを通じ同団地との連携を深める。12月には3回目の「お助け隊」を予定している。 
【垣内勇哉】