【写真】好投を見せた関学大・甲斐(10日・皇子山球場で 撮影=山本穂波)

 ◇野球=関西学生 秋季リーグ戦第2節2回戦(10日・皇子山球場)
 〈関学大3―2近大〉

 関学大が近大との延長戦を制し、勝ち点を獲得した。リーグ戦で初めて先発した甲斐(4年)は11回を投げ2失点で初勝利。球威のあるストレートにスプリットをはじめとする変化球を織り交ぜ、打者を翻弄した。いっぽう近大の左腕投手陣を前に、関学大打線は攻撃の糸口をつかむことができない。壮絶な投手戦が繰り広げられる中、両チーム無得点のまま試合は延長戦へと突入した。七回から3人で攻撃を終えていた関学大だったが、延長十一回、甲斐の力投に打線が応える。1死から中西恵(3年)が中前安打で出塁すると、続く赤川(3年)の放った打球は左翼線を破る適時二塁打に。中西恵が一塁から一気に本塁へ滑り込み、待望の先制点を挙げる。さらに主将・片濱(4年)に2ラン本塁打が飛び出し、計3点のリードを奪った。しかし春季王者・近大は簡単に引き下がらない。裏の攻撃で1点差に詰め寄られるも、この回からライトを守っていた二角(3年)の好返球が近大の3点目を阻む。最後まで苦しい戦いとなったが、関学大がリードを守りきった。【山本穂波】

関学大
  000 000 000 03=3
  000 000 000 02=2
近大
(延長11回)
【学】○甲斐―浅尾
【近】岡田、●横山、伊波―川上
▽本塁打=片濱1号(学)
▽二塁打=森中、赤川(学)、竹村、駒瀬(近)

【試合後のコメント】
▽関学大・木内監督
「(初先発の甲斐について)同点までは代えなかったと思う。最後は球が高くなっていたが、ストレートと変化球のコンビネーションで抑えるよう(マウンドに行って)声をかけた。近大さんに春は一勝一敗のあと負けてしまったが、今日は甲斐が力で抑えてくれた。リーグ戦最高のスタートを切れた」

▽関学大・甲斐選手
「今日は真っすぐで押していけたのが1番良かった。長いイニングを投げようとは思わず、一回一回を投げるつもりで投げた。1年生の時から怪我に苦しんだが、今日の勝利が自分の野球人生の中で一番大きな勝利。(1回戦に先発した)山口が頑張ってくれているので、2人で頑張っていけたら良いと思う」