近畿大の学生らが企画段階から携わった永和信用金庫のインターンシップが24日、同信金本店(大阪市浪速区)で行われ、同大経営学部生18人が参加した。同信金がインターンを実施するのは初めてで、学生の視点を生かした企画にするのが狙い。今回は来年からの本格実施を前にした試行版だ。
 企画提案に参加したのは花木正孝准教授のゼミ生ら。同信金が学内で企業説明会を開いた際に、花木准教授が持ち掛けたのがきっかけだ。実践的な体験や営業店の見学に加え、社会人としてのマナー研修などの企画案を学生がまとめ、7月に提出した。
 インターン当日の座学では金融業界の説明などの他、模擬紙幣を数える練習もした。企業訪問ではロボットやリモコンを製造する取引先のダイセン電子工業(同区)を訪問。ロボットを動かすプログラムを製作した。
 最後にはグループワークで、若年層との取引を拡大するための戦略を練った。4、5人ずつの班で模造紙にアイデアを書き込み、席替えを繰り返しながらアイデアを磨いていく「ワールドカフェ」方式で盛んに議論を交わした。
 花木ゼミの西梶智也ゼミ長(3年)はインターンを終えて「他社では言われたことだけをする場合が多いが、今回は企業の社長に直接話を聞くこともでき、スキルアップにつながった」と振り返る。企画提案を取りまとめた森聖菜さん(同)は「一般的なインターンを参考にしながら新しいアイデアを取り入れた。意見を採用してくれたのはうれしかった」と話した。
(聞き手=竹内涼)
vol.370