vol.366 阪大生が新消しゴム開発
消しゴムを開発した佐藤葉名香さん(左)と長坂万有さん(撮影=西崎啓太朗)
将来の目標などを専用のウェブサイトに書き込める「お守り消しゴム」を大阪大の学生が開発した。巻き紙に記載されたQRコードを読み取って、自分だけが使えるサイトに接続し、人に明かすことなく、心に秘めている決意などを記せるのが特長だ。
阪大は昨年11月から今年1月にイノベーションの手法をテーマにした講座「Foresight School(フォーサイトスクール)」を開講。受講した約10人の学生が、講師を務める大阪ガス行動観察研究所の松波晴人所長から指導を受け、ユニークな消しゴム製作に取り組んだ。
「お守り消しゴム」は「普段から持ち運ぶ消しゴムに目標を記せたら」と製作。周囲の学生が「決意は実体がなく、日常の雑事で忘れてしまいがち」と悩んでいたことから発想した。巻き紙のデザインやコンセプトを練り、文具メーカーのシード(大阪市)に提案、製品化した。
外装は一見すると何の変哲もない直方体の消しゴム。シンプルなデザインにしたのは、「目標を他人に悟られないように」とのこと。開発に関わった長坂万有さん(阪大・4年)は「頭の中でぼんやりと思い描いている将来の目標を、消しゴムに託してみては」と話す。13日から阪大豊中キャンパスの大学生協で試験的に販売中。1個180円。
他にも、学部ごとに異なる色の巻き紙に入れた消しゴム「阪大ラバー」を開発した。8月1日から吹田、豊中、箕面の各キャンパスの大学生協で販売される。
(聞き手=西崎啓太朗)
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