【写真】7回、二塁打を放ち喜ぶ代打・井町(6月5日・明治神宮野球場で 撮影=馬場達也)

第66回全日本大学野球選手権大会が5日、神宮球場と東京ドームで開幕した。関西学生野球連盟からは近畿大が4年ぶりの出場。1回戦で岡山商科大と対決した。初回、先発の小寺は制球に苦しむ。3四死球で、1死満塁のピンチを招くと5番槇の左前適時打などで2点を献上。3回には2番手伊波が1死二塁から6番戸村に右前適時打を打たれ、1点を追加される。反撃したい打撃陣は5回、先頭の中家が内野守備の乱れで出塁。盗塁や暴投も重なり無安打にして1死三塁のチャンスを作ると、9番山本の右前適時打で1点を返す。しかし直後の5回裏、先頭の4番佐々木に右中間への二塁打を許すと、2死二塁から7番一安に適時三塁打を打たれ1点を失う。流れを引き戻したい近大打線だったが、8回に2番牧野のソロ本塁打で1点を返すのが精一杯。走者こそ出すものの、チャンスで一本が出ない攻撃が続いた。終わってみれば、相手エース近藤に9回完投を許し、敗戦。関西春季リーグで全チームから勝ち点をあげ完全優勝を果たした近大だったが、全国の舞台で輝きを放つことはできなかった。【湊卓也】

 近畿大     000 010 010=2
岡山商科大  201 010 00X=4
【近大】●小寺、伊波、横山-山本
【岡山商科大】○近藤-平
本塁打:牧野(近大)
三塁打:一安(岡山商科大)
二塁打:井町(近大)、高橋、佐々木(岡山商科大)

【試合後のコメント】

▽近畿大・田中秀昌監督
「『立ち上がりを大切に』と試合前も言っていたが、相手も好投手ということもあり初回を簡単に三者凡退で終えてしまった。守備でもまさかあんなに四球が、さらにボークまで出るとは思わなかった。先発は岡田より調子が良かったので小寺にした。これからの課題がたくさん出てきたのではないか。本人が考えなければ成長はない。相手投手は変化球を使い出してから打てなかった。中盤以降打てるかなと思っていたが、その逆で中盤以降良くなった。6回の好機も2点差だったらバントさせるが、4番の竹村もリーグ戦で高打率を残していたので併殺覚悟でいかせた。チームは昨日も人工芝で練習して万全の状態で来たが、結果が全て」

▽近畿大・小深田大翔主将
「近藤投手の真っ直ぐが速いことは映像で確認していた。チームとしては打席の一番後ろに立ち、バットを短く持って対応するという方針だったが、実際に打席に入ると、身長も高く、予想よりも球に力があって打つのが難しかった。変化球にも精度があった。特にチェンジアップはカウント球にも使われ、狙いを絞りづらかった」

▽近畿大・小寺兼功投手
「全国大会のプレッシャーがあり、普段の投球が出来なかった。(2回途中4四死球でマウンドを降りたことについて)交代は監督が決めることなので従いたい。しかし、自分としては『まだいける』という気持ちがあった。(今後について)秋に全国に戻ってくることを目標にしている。今日のゲームで立ち上がりが大事だということを再確認できたので、今後は先取点を与えず、相手打線に波を作らせない投手になっていきたい」

▽近畿大・牧野慎也選手
「8回の本塁打は走者無しの先頭打者だったこともあり、近藤投手が置きにきた真っ直ぐを上手く捉えることができた。しかし、要所要所で力をいれてきて、ピンチになった時に甘いゾーンに球がこず逆転できなかった」

▽岡山商科大・赤木貫人監督
「初回に2点を取ることができ、リーグ戦と同じように戦うことができた。近大はパンチ力のある打者が多く、高めに入ったら持っていかれると思っていた。先発の近藤は真っすぐの制球が良かった。打者が変化球を狙っていたら真っすぐをどんどん投げ込め、最後もギアチェンジができる子。自分で色々考えて春先にだいぶ成長してくれ、今日も緊張の中抑えてくれた」

▽岡山商科大・近藤弘樹投手
「調子は良くなかった。真っ直ぐも変化球もコントロールに苦しんだ。特に、変化球を修正するのが大変だった。しかし、味方が早い回に点を重ねてくれたおかげで気持ちが楽になった。調子が悪くても9回2失点で完投できたことは自信につながる」