【写真】計13奪三振と好投した東(5月27日・わかさスタジアム京都で 撮影=上田真友子)

関西学生野球春季リーグ戦第8節立命館大-同志社大の1回戦が27日、わかさスタジアム京都で行われた。初回、同大が相手の失策で出塁すると3番平山の左前適時打で先制する。それ以降は両投手が毎回奪三振の好投でテンポ良く抑え、白熱した投手戦が繰り広げられた。試合が動いたのは7回。立命大先頭の6番横田が中前安打で出塁すると、7番栃尾が犠打で送って一死2塁、同点の好機を作る。打席には好投を見せていた8番東。自らのバットで同大先発・福島のスライダーを捉え、適時三塁打で同点に追いついた。流れをつかんだ立命大は8回、先頭の2番浜田が相手の失策を誘い出塁すると、四球と死球で満塁のチャンス。すると7番栃尾が初球を左翼線へ弾き返す2点適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功した。さらに8番東も初球を左前に打って2点適時打とし、同大を突き放した。東は投げても毎回の奪三振に加え、先発全員から三振を奪う気迫の投球で相手を圧倒。エースの投打にわたる活躍で、チームは伝統ある同大戦の初戦を制した。【山本穂波】

立命 000 000 141=6
同大 100 000 000=1
【立命】東-栃尾
【同大】●福島、村居、仲野-山岸
三塁打:東(立命)
二塁打:栃尾(立命)

【試合後のコメント】

▽立命館大・後藤昇監督
「初回、エラーで出塁させるというのは情けない限り。辰己を4番にしたのは、相手の先発が福島だったから。上位打線も左打者を固めた。でもなかなか好機が作れず、相手の福島も良かった。打順がいいところで回ってきたというのもあるが、点も東絡みなのが寂しい。東は立ち上がりはもたもたしていたが3回くらいから本来のピッチングをしてくれた。球速が上がってもコントロールが甘くなってくる。でもあれ以上のものは無理だから、立ち上がりなどの注意をしてくれれば。明日は3回生のピッチャーに期待したい」

▽立命館大・東克樹選手
「初回の失点はエラー絡みだったが、自責点にならないので気にしないように投げた。自分が崩れなかったので攻撃にもリズムを作ることができたと思う。今日は三振を奪っているイメージがあまりなく、三塁打を打った回の裏の投球で足もつりかけていた。いっぱいいっぱいだった。(打撃に関して)打ったのは7回の適時三塁打がスライダー、8回の2点適時打が外の真っすぐ。ピッチャーをやっていると配球も分かってくる。読み通りのところに来たので打った。今季は1番出来が良く、自分にとって納得のいくシーズンだった。今日はカットボールやスライダー系のボールが良かったが、今季はチェンジアップが有効に使えた。秋は有終の美を飾れるよう通算20勝を目指したい」