【写真】本塁打を放つ関学大・中西雄(5月5日・ほっともっとフィールド神戸で 撮影=守友春菜)

平成29年度関西学生野球春季リーグ戦第6節同志社大-関西学院大の1回戦が5日、ほっともっとフィールド神戸で行われた。夏のような暑い日差しが照りつける中、試合は序盤から点の取り合いとなった。1対1で迎えた3回裏。先頭の2番比嘉が四球を選び出塁すると、続く3番大倉が左翼線を破る二塁打を放ち、勝ち越しの好機を作る。一死2、3塁で打席に入ったのは主将の5番片濱。同大・福島の変化球を捉えた打球は中前適時打となり勝ち越しに成功する。6番赤川の犠飛も加わり、この回計2点を勝ち越した。さらに4回には一死1塁の場面で1番中西雄が自身リーグ戦初となる本塁打を放つ。また片濱も3打点と活躍し、関学大が同大を要所で突き放した。両チームともに2桁安打を記録する打撃戦となるも、関学大は先発全員安打、計17安打と本来の強力打線ぶりを発揮し、9対6で勝利した。【山本穂波】

同大 010 102 101=6
関学 102 203 10X=9
【同大】●福島、村居、井上瞭、難波-山岸
【関学】○藤井涼、谷川、甲斐、山口-浅尾

本塁打:中西雄1号(関学)
二塁打:前田、竹中、辻(同大)、藤井涼、大倉、片濱(関学)

【試合後のコメント】

▽関学大・木内祥晴監督

「しんどかった。中西雄が思い切って振ってくれた。比嘉は打もあり足もある選手だが中西雄と守備位置がだぶっていて今までなかなか出場できていなかった。相手先発の福島は牽制のタイミングを変えてくるなど盗塁するのが難しかったので隙をついて走れるようにした。ピッチャーはまあまあかな。安打数も2桁で本来の目標である打ち勝つ野球ができてよかった」

▽関学大・中西雄大選手

「(今季の打撃不振は)オープン戦12試合で打率4割くらいの成績を残し、絶対いけるという自分の中での気の緩みがあったのが原因なんじゃないかと思う。いい球を狙おうとして、それが自分を追い詰めて裏目に出ていた。待ってても打てないので初球から積極的に、当てに行くんじゃなくて振り切ろうと、チームで心がけてやっている。親はいつも愛媛から車で試合を見に来てくれる。高校のときもホームランは打つ方じゃなかったから親に『生まれて初めて見た』と言われた。ホームランボールは外で待っていた親に渡した。母が涙目になっていたのを見て、もっと頑張ろうという気持ちになった。1番打者として、去年首位打者をとったときみたいに、来た球に対して食らいついていきたい。なんでもいいから一塁まで全力疾走する。これから一打席一打席、集中して頑張っていきたいと思う」

▽関学大・片濱大輝選手

「積極的にどんどんバットを振っていこうと意識した。(3回の勝ち越し適時打は)高めの真っすぐにタイミングが合っていなかったが、低めのスライダーが来たので打った。久々に打点がとれてよかった。(6回の二塁打は)点を取って取られる展開だったので相手に逆転される前に追加点を挙げたかった。外のスライダーを打った球が風で飛んでくれた。取り敢えず1試合で1本打てているが、チャンスで打てないといけない。チャンスメイクなど状況に応じたバッティングができればいい。チームは4連勝、勝ち点3がまだ狙える。守備は粘ってバッティングはチャンスを生かしたい」