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「KEEP」の活動を紹介するアンドリュー・ミッチェルさん(奥左)とカイ・ザー・ウィンミンさん(同右)(撮影=垣内勇哉)

 兵庫国際交流会館(神戸市中央区)で2月25日、熊本地震で被災した外国人留学生が語るシンポジウムが開かれた。阪神・淡路大震災の被災者や関係者、多くの留学生が参加。自身の経験と外国人被災者特有の問題について話した。
 シンポジウムでは日本学生支援機構理事長の遠藤勝裕さん進行の下、留学中に熊本地震で被災したアンドリュー・ミッチェルさん(熊本大院・博士後期)とカイ・ザー・ウィンミンさん(同)、一般財団法人「熊本市国際交流振興事業団」で熊本の外国人被災者のサポートに取り組む勝谷知美さん、阪神・淡路大震災の際、大きな被害を受けた神戸市長田区で街の再建に関わった宮定章さんの4人がパネルディスカッションをした。
 ミッチェルさんは、英国からの留学中に自宅で被災。「(地震が起きた時)初めは怖かった」としながらも「日本人から『大丈夫だよ』と声を掛けられ、安心した」と話す。現在は、熊本地震の経験を英語で世界に広める留学生団体「KEEP」の会長を務めている。
 KEEPの活動を報告する中で、ミッチェルさんは「日本には外国人が分かる標識が少ない」と指摘。勝谷さんも外国人の被災者特有の問題として言語の違いで緊急時に得られる情報が少ないことなどを挙げた。
 不慣れな土地で被災し、さまざまな点で不便さを抱えながらの生活を強いられる外国人被災者。勝谷さんは日本の住民に向け「自分の周りには多様な人がいるという認識が大切」と呼び掛ける。
 互いの文化の違いに配慮できれば、災害時も協力して復興に取り組める。宮定さんは長田区に住んでいた外国人居住者の例を紹介。震災前は地域に溶け込めていなかったが、被災後町の再建のため協力が必要となったことでかえって地域の住民と交流が生まれ、受け入れられていった人もいたという。
 ディスカッションした4人が共通して述べたのは、コミュニケーションの大切さだ。遠藤さんは「阪神・淡路大震災や熊本地震で手を取り合った経験を日本全体で生かすことが大事」と締めくくった。

【おことわり】
3・4月号では学生の学年を、3月までの学年で表記しています。

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