昨春は3季連続のリーグ制覇を果たすも、秋は優勝決定戦で関大に敗れ春秋連覇を逃した。今年もリーグ優勝を狙うが、それだけでは満足しない。本当に目指すのは日本一だ。

今年のスローガンは「新氣耐(しんぎたい)」。団結力と忍耐力を重んじ、新たな歴史の創造を志す。主将の早田(3年)は「立命大の良さは上級生と下級生の距離が近いこと」と話す。チーム全員が伸び伸びとプレーできる環境をつくる。

後藤監督が就任して3年目。下級生が上級生の言いなりになるなど、体育会系クラブの「あしき伝統」を拭い去ろうとしてきた。「(あしき伝統を)切り捨てたチームから強くなる。そうしないと日本一はありえない」と強調する。

池内や高島らが抜け、内野は全て新しい顔触れになる。実力者ぞろいで誰がポジションに就くか分からない。新入生のレベルも高く、一塁手は全学年でレギュラーの座を争う。守備は昨秋のリーグ戦でチーム合計9失策と課題が残った。スポーツ心理学の講習会に参加しメンタルの強化を図った。ミスを減らし相手に隙を与えない。

投手陣は「10枚看板」として完投能力のある選手を擁する。エース東(3年)は昨春、最優秀選手賞と最優秀投手賞を獲得。黒田(2年)も昨秋は防御率0・94でリーグ首位を記録。点を与えない投球で圧倒する。

打撃陣では今年二塁へ守備位置を変更した脇屋(3年)、昨年大学日本代表に選ばれた辰己(2年)らが活躍。辰己は「打力の底上げをしたい」と意気込む。

全日本大学選手権に出場したおととしは初戦、昨春は2回戦進出と、着実に全国とのレベルを縮めている。リーグ優勝の先を見据え、頂点を狙う。

【おことわり】
3・4月号では学生の学年を、3月までの学年で表記しています。