◎性の悩み 相談ほぼなし

■阪大保健センター 「気軽に来て」

 「(学生からすると)『大学内の保健センターにわざわざ行くか』となるんでしょうね」と大阪大保健センターの山本陵平講師は話す。周りの目が気になるのか、保健センターには性同一性障害などの性に関する相談はほとんどないという。直接一般病院を受診しているのではないかと山本講師は感じている。
 保健センターの主な役割は、緊急時の一時的な対応。性感染症の疑いがあれば一般の泌尿器科、婦人科の受診を勧める。
 一方で山本講師は「どこの病院、診療科に行けば良いか分からない場合は保健センターに相談してほしい」と話す。阪大保健センターでは、付近の病院に関してこれまでの対応で評判の良かった病院をまとめ、適切な医療機関を紹介する。性同一性障害などに関しても保健センターの精神科の医師が相談に応じる。
 阪大保健センターは阪大の学生および教職員のみ利用が可能で、利用に関して費用は無料。山本講師は「いつでも気軽に相談に来てくれたら」と学生の利用を呼び掛けている。