第71回甲子園ボウルが12月18日、阪神甲子園球場で行われた。西日本代表として2年ぶりの出場となった関学は、昨年に続いて出場した早稲田大と対戦。大会史上初の顔合わせとなった試合は、関学が四つのTDを奪うなど31—14で快勝し、2年ぶり28回目の学生王者に輝いた。

 関学は第1Qからランとパスを織り交ぜ、攻撃の的を絞らせない戦法で敵陣に攻め込む。9分34秒、最後はQB伊豆が自ら持ち込んでTDを決め、幸先よく先制に成功した。伊豆は「みんながコースを作ってくれたから自分がボールを持って走っていけた」とプレーを振り返る。その後のTDで同点に追い付かれるも、第2QにはRB加藤のTDで再びリードをとった。直後の相手の攻撃では、パスミスをLB山本祐(4年)がパスインターセプトし、エンドゾーンへ持ち込んでTD。隙のない攻撃で攻め前半を21—7で折り返す。

 第3Qに得点を許しTD1本差に迫られるが、冷静さを失わないのが今シーズンの関学。その後の攻撃はしっかりと抑え、相手に流れを渡さなかった。第4QにはK西岡(4年)が21ヤードのFGを決め着実に加点すると、最後はRB野々垣が21ヤードを駆け抜け試合を決めた。

 甲子園ボウル最優秀選手には伊豆が、チャック・ミルズ杯(年間最優秀選手)には主将の山岸(4年)が表彰された。山岸は「ずっとたくさんの人の中でプレーしたかったので、勝つことができてとてもうれしい。いかにディフェンスが対処するかが重要だと認識していた。焦らず慌てずプレーできた」と語った。鳥内監督は「やっかいな相手だった。早い段階で打開策を見つけることができて良かった。(インターセプトリターンTDについて)うちにとっても相手にとっても大きかった」と話す一方、「伊豆は、今日はもっとできたはず。もっと決めてほしかった」とも語った。