vol.336 キャンパス彩るツリー
クリスマスが近づくと、キャンパス内にクリスマスツリーを設置する大学がある。大学の冬のシンボルとしても認識されている一方で、近年、ツリーに対してツイッター上で「光る学費」とつぶやく学生らの投稿が反響を呼んでいる。
同志社大では、創立125周年を迎えた2000年から今出川校地でツリーの設置を始め、04年からは京田辺校地にも設置した。今出川校地ではヒマラヤスギ、京田辺校地ではモミノキを使用し、飾り付けるLEDライトの数はそれぞれ1万3千個、6300個だ。今年も11月に各校地で点灯式が開かれ、学生だけでなく地域住民も参加した。
キリスト教系大学の同志社大は、クリスマスを大学の理念を周知させる重要なイベントと位置付ける。広報課の河村秀明さんは「創立者の新島襄が米国で学んだキリスト教の理念に基づいて、ツリーを設置している。『光る学費』と言う学生らは、設置の目的をあまり理解していないのでは」と話す。
関西学院大上ケ原キャンパスでは、時計台の前で高さ約9㍍の2本のクリスマスツリーが輝いている。1本のヒマラヤスギにつき電球の数は約300個。ロウソクの白色を基本にした電飾で、電球6個に1個の割合でりんごをイメージした赤色が入っている。
キリスト教主義教育を実践する関学大にとってクリスマスツリーは欠かせないもの。東日本大震災後、電球をLEDに変えたり点灯時間を短くしたりと環境に配慮している。
取材した2大学のツリーは、設置の背景にはキリスト教系大としての理念があり、学生だけでなく地域住民にも冬の風物詩として親しまれている。「光る学費」とも揶揄(やゆ)されながら、学内外に大学の理念を周知させる存在として、両大のツリーはこれからも光り続ける。
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