◇西日本代表校決定戦(2016年12月4日・万博記念競技場)<関西学院大26-17立命館大>

正真正銘、負ければ今シーズンが終了する天王山はくしくも関西学生リーグ最終節と同じカードとなった。2年ぶりに関西学生王者に返り咲いた関西学院大とリベンジに燃える立命館大が再び相見えた。小雨が降りしきる中始まった試合は、序盤から関学が攻勢を強める。最初のドライブで立命ゴール前まで迫ると、K西岡がFGを決め幸先良く先制する。守備では集中力を発揮し、立命に思うように攻撃をさせない。その後3点を追加し、6点のリードを奪い試合を優位に進める。第2Qも関学の勢いは止まらない。QB伊豆がランでゲインを奪うなど相手に的を絞らせない多彩な攻撃で幾度となく敵陣深くまで侵入し、完全に主導権を握る。するとRB野々垣が2つのTDを決め、さらにDB小池、DB松嶋にインターセプトが飛び出すなど攻守で立命を圧倒し前半を折り返す。雨足が強まり迎えた第3Q、立命が逆襲を見せる。後半開始早々、QB西山からRB西村に7ヤードTDパスが通り、息を吹き返すと、さらにオンサイドキックも成功。その後のドライブで再びRB西村がTDを決め一気に6点差まで追い上げる。一方的な展開だった前半とは打って変わり、劣勢に追いやられた関学だったが、この日は冷静だった。第4Q、3点差まで迫られたが守りに入るわけではなく攻めの姿勢を貫くと、試合終了間際にRB加藤のTDランで試合を決定づけた。QB伊豆やRB陣のランが光った関学が「1シーズンに二度立命に勝てない」というジンクスを破り、2年ぶりに甲子園ボウル出場を決めた。

【第1Q】関学6-0立命
【第2Q】関学14-0立命
【第3Q】関学0-14立命
【第4Q】関学6-3立命
【試合結果】関学26-17立命

【試合後のコメント】
▽関学・鳥内監督
前回の対戦で勝っていたけど、油断はしていなかった。4年生が中心になって油断するなとしょっちゅう言っていたのが表れたと思う。(今シーズンの方式について)大変やけど、見てる人は面白いと思うし、我々も真剣勝負がたくさんできるからいいと思う。

▽関学・LB山岸
相手が死に物狂いで来るのは分かっていた。前半はうまくいったが、雨の影響もあって後半は追われてしまった。(ジンクスを破ったことについて)2004年の立命戦のビデオを見た。今回、しんどいゲームを勝ち切ることができて12年前より進化したFIGHTERSを見せられたと思う。(今後に向けて)個人としてもチームとしても成長でき、いろいろな経験ができた。まずはしっかりと準備して、ライバルたちの分も甲子園ボウルで勝ちたい。

▽関学・QB伊豆
ただただうれしい。チームのみんな、支えてくれる人がいたからこそ勝てたと思う。(試合を振り返って)しんどいのは分かってた。オフェンスのみんなが元気にしてくれた。去年負けたことで今年があった。今日は周りに助けられたことで楽にできた。だから今度はみんながしんどい時に助けられるようになれたら。(今後に向けて)2週間しっかり準備して、関西代表なので関西の大学の思いも背負って堂々と甲子園ボウルに臨みたい。

▽関学・RB野々垣
めちゃくちゃうれしい。(TDについて)2つともOLが完璧なブロックをしてくれたのでOLに感謝したい。信頼できるOFラインナップでよかった。劣勢の中でもいつも通り走る、自分は自分という走りを見せようと思っていた。去年の立命戦が全然駄目だったので、今日借りを返さないと一生後悔すると思っていた。(今後に向けて)今日はOLが完璧に自分たちの走路を作ってくれたけど、もっと1対1で勝たなければいけない。それができてこそFIGHTERSのRB陣の存在意義だと思うのでそこを意識していきたい。

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