関西学生野球秋季リーグ戦は、関西大が4季ぶり35回目の優勝を果たした。今季は優勝の行方が最終試合までもつれ込む展開となった。
 10月21日から始まった最終節。伝統の関関戦と同立戦が行われ、うち同志社大、立命館大、関大の3チームが優勝を狙う混戦模様となった。勝ち点は3で並び、勝率で同志社が一歩リード。関大は3チームの中で最も優勝の可能性が低かった。
 関西学院大に先勝を許し、後がなくなった関関戦2戦目。1点を追う9回、先頭の代打土井(4年)の内野安打と1番多田(2年)の犠打で一死二塁とし、2番阪本将(3年)が右前適時打を放ち同点に。さらに、4番安井(4年)がサヨナラの中前適時打を放ち、首の皮一枚でつながった。
 3戦目、関大は初回に7番松山(4年)、8番久米(3年)の連続適時打などで4点を先制。7回に1点差まで詰め寄られるも、9回に5番若泉(3年)と6番土井の適時打で2点を追加した。投げては、山本(2年)、濱田(2年)、阪本大(3年)の継投で終始リードを守り、勝ち点を4とする。この日行われた同立戦で立命が同志社を下し、優勝決定は関大と立命のプレーオフ戦へ持ち越しとなった。
 10月24日に行われたプレーオフ戦。関大は3回、暴投と6番土井の適時打で2点を先制。4回には、2番阪本将の犠飛と4番安井の2点適時二塁打でリードを広げる。その後、6回に3番古川(2年)の犠飛、7回と9回には8番久米の適時打で立命を突き放し、8―3で勝利。立命の4連覇を阻止し、頂点に返り咲いた。試合後、早瀬万豊監督は「たくましくなってくれた」と選手をねぎらった。主将松山は「今季が始まってから、逆転勝ちやイニング後半での勝負を制した。リーグ戦はロースコアが多い。試合後半の集中力を意識して一試合ごとに成長していった」と振り返った。

◎神宮出場決定
 10月29日から行われた第47回明治神宮野球大会関西地区代表決定戦では、関大投手陣が躍動した。1回戦で山本が8奪三振の完投勝利、準決勝では吉川(4年)が被安打2、15奪三振の完封勝利を収める。決勝は奈良学園大を相手にタイブレークにもつれこんだが、延長10回に古川、安井の連続長打で勝ち越した。投手陣は山本が5回途中7奪三振、阪本大が4回7奪三振と力投。3連勝で第1代表を獲得し、2年ぶりに神宮への切符を手にした。