◇関西大学ラグビーAリーグ第6節(11月27日・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)
○同志社大24-23立命館大●
MOM丸山尚城(同志社・3年)

 第1試合で勝利した天理大との最終節へ向け、全勝をキープしたい同志社大だが、序盤から苦しい展開となる。開始早々、立命館大にペナルティーゴール(PG)とトライなどで先制を許すと、雨の影響もあり同志社はペナルティーを連発。WTB安田などのトライで追いすがり、点差は開かないものの中盤まで立命にペースを握られる。4点差を追い掛ける後半27分、敵陣ゴール前でラックを仕掛け、PR海士が逆転トライ。1点のリードを奪う。しかし、立命にスクラムで押し込まれ再びリードを許す。残り時間が少なくなり、同志社は徐々に追い込まれる。勝負が決したのは試合終了間際の後半39分。フォワード(FW)陣の粘り強いスクラムとバックス(BK)陣のパスワークで左サイドに展開すると、FL丸山が再逆転となるトライを決め、歓声が上がる。接戦を大逆転で制した同志社が、リーグ連覇へ向け全勝をキープ。最終節の天理大との直接対決で関西王者が決まる。

【試合後のコメント】
▽同志社大・山神孝志監督
「よく勝った。負けなくなったことは今シーズンの成長。今日は雨で苦しんだが、二人がかりでボールを運んでキックとランにつなげられた。WTB安田は前にボールを持って行く力がある。WTB松井との両ウイングやバックスは前に出たい場面で我慢し、ボールをキープできていて冷静だった。ペナルティーが多く後手に回り、ゲームをもつれさせた。防げるペナルティーをなくそうとしたが、一進一退の攻防が続いた。立命がこの試合に並々ならない思いを持ってきていて、それを圧倒するつもりだったが簡単には勝たせてくれなかった。来週までやれることは限られている。戦うプランを確認する。今日はスクラムなどでプレッシャーをかけられたので、それを糧に来週に臨みたい。今は天理大の方が力は上。チャレンジャーのつもりでしっかりと戦いたい。天理大のSO後藤選手やFB(ジョシュア)ケレビ選手など、強力な敵陣でいかに勝負できるかが鍵。とりあえず全勝。来週頑張りたい」

▽同志社大・LO山田有樹主将
「全勝で天理と試合をしたいと思っていたので、1点差でも勝てて良かった。今まであまり追い掛ける展開はなかったが、焦りはなく『自分たちのラグビーを貫こう』とハーフタイムに声を掛けた。粘ってターンオーバーを取れたのが大きかった。天理はスクラムが強いチーム。来週もフォワード勝負になる。時間はないが、次は万全にして挑みたい」

▽同志社大・WTB松井千士
「前半は硬さがあった。終盤に逆転されて時間もなかったが、グラウンドで前向きな話もできていたので点は取れると思っていた。(同志社と天理大が)両チームとも全勝で来ている。関西チャンピオンになって選手権に入っていきたい。天理はフォワードが強いが、今日の試合で(同志社のフォワードも)レベルアップできた。WTB安田はもともとポテンシャルがある。代表などを経験して自信を持ってプレーしている。ゲームメイクやスタンド、キックもできる選手。切磋琢磨するライバルになってきている」

▽同志社大・WTB安田卓平
「逆転された後は、守るのではなく攻める気持ちだった。負けるイメージはなかった。自分は(松井)千士さんみたいにスピードで抜くよりも、細かいステップで抜くのが得意。1年の時、千士さんは雲の上の存在だったが、今は頼りになる先輩。(同志社の)バックスはすごい選手が揃っている。バックスからチームを引っ張っていく。去年は優勝したが、自分はスタンドで見ていて悔しい思いをした。今シーズンも満足はしていないが、試合には出してもらっている。グラウンドに立って関西チャンピオンになりたい。自分の持ち味を出して優勝を果たす」

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