◇関西学生サッカー後期リーグ第9節(10月29日 ヤンマーフィールド長居)

<関西大1-0関学大>
2位関西学院大は逆転優勝に望みをつなげるためにも絶対に勝ち点3が欲しい。対する5位関西大もインカレ出場権争いで優位に立つために是が非でも勝ちたい。両校の勝利への執念がぶつかる伝統の関関戦となった。試合は開始早々の4分、いきなり動きを見せる。関大FW竹下が右サイドをドリブルで駆け上がりクロス。FW加賀山が囮となり相手DFを引きつけ、MF塩谷がフリーでパスを受けシュートを放つ。一度は防がれるもこぼれ球を再度押し込み関大が幸先よく先制する。いい立ち上がりを見せた関大がその後も主導権を握る。前線からハイプレスを敢行し、関学のパスワークを完全に封じ込め前半の被シュート数を0に抑え前半を折り返す。後半立ち上がり早々、関学MF森が左足でミドルシュートを放つが惜しくもクロスバーに嫌われる。森のシュートを皮切りに関学が反撃に出る。前半のハードワークの疲れが見え始めた関大の守備網をかいくぐり、次々と関大ゴールに迫る。しかし、関大GK前川(J1ヴィッセル神戸内定)を中心に粘り強く相手の攻撃を弾き返し、得点を与えない。関学はMF中野、FW田口を投入し同点ゴールを奪いにかかるが最後まで1点が遠く、試合終了。粘り強く勝利を手にした関大は3位に浮上し、関学に勝ち点で並んだ。接戦で関関戦を落とした関学の逆転優勝への望みはついえた。

【前半】関大1-0関学大
【後半】関大0-0関学大
【試合終了】関大1-0関学大
【得点】関大:MF塩谷(4分)

【試合後のコメント】
▽関大・前田監督
(上位から勝ち点3を奪ったことについて)2位の関学とは勝ち点3ポイント差だったので、(負けたら)6ポイント離されるか、(勝てば)0に戻せるかの勝負だったので勝てたことは大きい。(今節見せたハイプレスについて)元々はこのスタイルがベース。前節はあまり出せなかったが、今日は出すことが出来たと思う。また、周りがいい舞台を準備してくれたので、選手たちのモチベーションは高かったと思う。(後半の戦いについて)風下になったのと相手が点差を考慮して前から来て、勢いがあった。(今後の戦いに向けて)インカレに向けて選手たちには立ち上がりから調子を出して、90分+ロスタイムを上手くプレーしてほしい。

▽関大・MF塩谷
ここ最近は勝ててなくて、内容もトップとしての自覚が足りてなかった。今節は伝統の関関戦だったので、トップとしての自覚と全力でやれば勝てるという気持ちを持って臨んだ。(試合内容について)全員の勝ちたいという気持ちが(10本という)シュート数につながった。(前線からの)プレスは関大の持ち味。「連動と連続」をコンセプトに取り組んでいて、前半は上手く機能した。ただ後半に入ってから、90分通して続けられるかが今後の課題。(得点シーンについて)玲王(FW竹下)が抜け出した時に中に入ろうと思って、加賀山がニアに流れたので自分がフリーになれた。最初のシュートはブロックされたが、(ブロックされた)ボールが自分の目の前にあったので気持ちで押し込んだ。(今後の試合に向けて)自分たちの時間帯にできるのは当たり前。相手の時間帯にどれだけ踏ん張れるかが課題。インカレに向けて残り試合勝ちたいと思う。

▽関大・GK前川
個人的には最後の関関戦。関学にはあまり勝ったことがないので絶対勝とうという気持ちを持って試合に臨んだ。全体的に粘ることができて、無失点に抑えることができた。後半は押されながらも気持ちを見せることができた。関学は攻撃力の高いチーム、特に両サイドが強力なのでサイドの攻防で負けないようにチームとして意識して、対策もうまく出せた。(インカレに向けて)残りのリーグ戦、全勝する気持ちで頑張りたい。

▽関学・成山監督
前半は相手の勢いと風の影響で押されていたので、後半は気を取り直してしっかりプレーできた。(関大は)球際とか闘ってくるいいチーム。ハーフタイムにやり方を変えないで、勇気を持ってプレーしようと声をかけた。後半は風上になったのでプレーしやすくなった。崩すまではよかったが、あとは得点だけだった。(今節は)負けると(阪南大の)優勝が決まってしまうという緊張の中で、もっとトレーニングからしっかりやっていかないといけなかった。(関学の)優勝はなくなったけど関学を代表している以上手を抜かずにやっていきたい。