関西学生野球秋季リーグ戦第8節、同志社大-立命館大の1回戦が、10月21日わかさスタジアム京都で行われた。同志社は初回、1番辻と3番福原の安打などで一死一、三塁の好機をつくると、4番井手の左前適時打で一点を先制。2回には先頭の7番西田悠が左翼線への二塁打で出塁すると、二死三塁と好機を広げ、辻が中前安打を放ち一点を追加する。その裏に立命が1点を返すも、3回以降は両チーム無得点のまま進み、2ー1で同志社が勝利。投げては平尾奎、福島、平尾拓のリレーで立命打線を1点に封じた。平尾奎は7回途中被安打6、1失点で今季4勝目。同志社は10季ぶりの優勝へ王手をかけた。

同志社 110 000 000=2
立命 010 000 000=1

【同志社】○平尾奎、福島、平尾拓-山岸
【立命】●東、山上-佐野
二塁打:西田悠(同志社)、辰己、小田(立命)

【試合後のコメント】
▽同志社大・澁谷卓弥監督
「投手陣はよく頑張ってくれた。今日は5人の投手がベンチに入っているが、誰がどこで投げてもいいように、『つないでゲームをつくっていけ』と言っていた。先発した平尾はヒットは打たれていたが、よく抑えてくれた。1点取られたのは仕方ない。大きなエラーもなく守ることができた。(優勝に王手をかけて)私も経験したことがない状況。今は技術よりもメンタルを崩さないようにしたい。チームは選手が主体となって『強くなりたい』という気持ちが強い。主将の白水を中心に、全員が一球に集中できている」

▽同志社大・平尾奎太投手
「初回の初球から全力でいくつもりでマウンドに立った。1、2回は球が抜けぎみだったが、3回からはリラックスできた。信頼できる投手が後ろにいるので、今日は福島に後を任せてマウンドを降りた。春は打線が良かったのに、投手陣が点を取られて優勝できなかった。とにかく明日は勝つ。関大の試合結果は関係ない。明日も投げるつもりでいる。最後にマウンドに立っていられたらいいなと思う。チーム全員が全力で勝ちにいく」

▽同志社大・辻心薫選手
「白水さんが試合前に、『けんかをする気持ちで引かずに、攻めていこう』と言っていた。その言葉のまま、気持ちでぶつかっていったのがタイムリーにつながったと思う。春と比べてチームは気持ちが強くなった。今日も1ー2になってから0で抑えられて、よく耐えたなと思う。今は気持ちが高ぶっている。チーム全員で2タテして、明日で終わらせる」

▽立命館大・後藤昇監督
「打てなかったのが敗因。ヒットの本数が同じくらいで、同志社よりも点が取れないのは情けない。東は立ち上がりの1点が痛かった。中盤以降は自分のペースに修正できていた。先に点を取られるのは弱いということ。チームは今日負けたことで、かえって開き直ってくれるのでは。今日が硬かったわけではない。切羽詰まったところで力を出せるかは、どうせ問われること。ここで力を出せないようでは全国で勝てない」

▽立命館大・高島勇弥主将
「チームの雰囲気は良かった。関大が目の前で負けて、優勝を意識してしまった。その結果焦ってしまい、粘り強い攻撃ができなかった。相手のペースで終わってしまった。盗塁死やバント失敗をはじめ、全体的に良くなかった。ランナーは出たが、そういうことができないと相手にプレッシャーを与えられない。選手は切り替えてやるしかない。全員が集中して思いきり楽しめば勝てる相手。自力優勝はある。2連勝を絶対したい」

▽立命館大・東克樹投手
「調子は良かったが、思ってた以上に重圧があった。初回の入りも緊張しすぎて、自分自身で浮き足立っていると感じた。3回続けて先頭打者を出して、毎回苦しい立ち上がりだった。それ以降は自分のピッチングができて良かった。ストレートは良くなかったが、カットボールを中心に、変化球を低めに集められた。1週間くらい前から緊張はあった。こんな緊張は初めて。甲子園の時よりも緊張した。抑えて当たり前と思われている面と優勝がかかっているという面でプレッシャーがあった。メンタルの弱さを感じた。(明日の試合について)負けられない。チーム一丸で頑張るしかない。投げる機会があったら、次こそプレッシャーは無いと思うので、自分らしいピッチングをする。心の準備はできている」