関西学生野球秋季リーグ戦第7節、京都大-近畿大の2回戦が、10月16日わかさスタジアム京都で行われた。近大は初回、2番末武の二塁打と3番竹村の安打で一死一、二塁の場面をつくり、内野ゴロの間に1点を先制する。3回に竹村、4番小野の連打で一死一、三塁とし、5番山野の犠飛で1点を追加。5回に押し出しで1点を追加すると、6回には代打松根が二死満塁の場面から適時二塁打を放つなど、この回5点を挙げる。9回に京大に1点を返されるも、試合は8−1で近大が勝利。先発の岡田は4安打1失点の完投で3勝目を挙げた。近大は5勝7敗勝ち点2、京大は0勝10敗勝ち点0で秋季リーグを終えた。

京大 000 000 001=1
近大 101 015 00×=8

【京大】●平田、岩本、宇納-村山
【近大】◯岡田-山野
三塁打:森本(京大)
二塁打:末武、谷川、松根(近大)

【試合後のコメント】
▽近畿大学・田中秀昌監督
「押し出しに助けられた。岡田の粘り強いピッチングが良く、安心した。次のシーズンのためにも最後まで投げさせた。数字はまだまだだが、力強いストレートが魅力。変化球をマスターして球種を増やして欲しい。今シーズンの結果は大学関係者、OBなどに申し訳ない。練習やオープン戦の調子が良くてもリーグ戦では勝てない。畠の1試合目のアクシデント、同志社との1試合目(9月3日)が全て。主将の松根は8月、9月と足の怪我が続いたが、今日は絶好のタイミングで打ってくれた」

▽近畿大学・松根優主将
「怪我でずっと試合に出られなかったが、昨日監督から『勝負どころで代打で出す』と言われていて、最後にいい形で終われて良かった4年間やってきたが、悔いが残る。個人としても、キャプテンとしても数字を残したかったし、後輩を引っ張っていけたら良かった。今季は投打の噛み合いがうまくいかなかった。ベンチの雰囲気は良かったが、結果が出ず暗くなる部分もあって負の連鎖を断ち切れなかった。(畠投手について)気迫を出すというよりもしっかり結果を残してくれる選手。故障がなければ、プロでも通用するボールだと思う」

▽近畿大学・岡田和馬投手
「悪かったなりに頑張ったが、最後につかまってしまって申し訳ない。逆球が多かった。完投は初めてで、体力的にしんどかった。コントロールはまとまらず、耐えたという感じ。春から試合をやるにつれて調整の仕方が分かってきた。飛躍のシーズンだったが、もう少し勝ちたかった。来年は自分が引っ張っていく年なので頑張ります。全試合1試合目で先発して、エースとして活躍したい」

▽近畿大学・山野雅之選手
「個人的に結果を残せず悔しく思う。今季はずっと完投がなくて継投策でやってきた。岡田は投げきって完封して欲しかったが、残り1年の課題に繋げてくれると思う。気持ちを態度に出したりふてくされたりと、まだまだ頼りない部分があるので、今以上に自覚をもってエースとしてのピッチングを見せて欲しい」

▽京都大・青木孝守監督
「打てなかった。投手は前半はうまく抑えてたが6回に四球が連続して厳しくなった。3点までなら取られても策があるが、それ以上取られるとどうしようもない。冬は投手の投げこみを増やすなどしたい。来年は中村侑を打撃の主軸に。荒木もいやらしいバッターになってきて、鈴木や高橋などもいるので、今年に比べ劇的に落ちることはないと思う」

▽京都大・佐々木佑輔主将
「苦しい試合だった。青木監督が4回生を中心に出してくれた。春、秋と続けて一勝もできなかったけど、ベンチの雰囲気は自分がいた4年間の中で一番良かった。負けてもくさらず戦ってくれた。20回悔しい思いをしてきて、後輩たちにはその悔しさを意味のあるものにして欲しい。(大学野球を振り返り)まだまだ野球をやりたいという気持ちがある。野球がどういうものなのかやっと分かってきた。気持ちの面ではまだまだ終わっていない。後輩への指導で還元していきたい」

▽京都大・森本来希選手
「(9回表の三塁打について)次に4回生の代打が出ると分かっていたから、絶対に繋ぐという気持ちで打った。(今シーズンを振り返って)今年のチームは下級生から試合経験のある選手が少なく、弱いチームと言われていたが、強くなるため誠実に取り組んだ。最下位脱出を達成できなかったことは悔しいが、自分たちが出来る事は全部やった。後輩たちには最下位脱出を最低ラインとして頑張って欲しい。(大学野球を振り返り)野球を好きになれた。先輩たちが私学に勝つ喜びを味わせてくれ、少しずつでも強くなることが実感できた」

▽京都大・中村侑介選手
「下級生が4年生を助けられなかった。4年生は佐々木さん、森本さんをはじめ野球に対し真摯だった。来年の自分も試合に勝って結果を出して、背中で引っ張れるような存在になりたい」