「秋につながる2連勝。この勢いで秋は10連勝したい」。昨季の最終節、リーグで唯一立命から勝ち点を奪った直後に同志社の澁谷卓弥監督は話した。昨季はリーグ戦を2位で終え、雪辱を誓い挑んだ秋の開幕節、近大に連勝し勝ち点を獲得した。
 近大との初戦、2点ビハインドで迎えた9回に6番平山(3年)の犠飛、8番山岸(3年)の適時打で同点に追い付き延長戦へ。11回、再び山岸が適時打を放って勝ち越し、初戦を白星で飾る。2回戦でも2-2の6回に山岸が決勝打。開幕節を連勝で終えた。澁谷監督は「春の最終節から結果的に連勝できている。このまま3勝目に挑みたい」と闘志を燃やす。
 連日の接戦を勝ち抜いた同志社はチーム力が強み。2季連続でベストナインを受賞した辻(2年)が、けがで開幕から戦線を離脱した。しかし、近大との2回戦でスタメンに抜てきされた1番福原(2年)が2安打2打点と活躍し、辻が抜けた穴を埋めた。昨季首位打者を獲得した不動の4番井手(4年)は2回戦で負傷交代。代わって出場した京田(4年)は犠打や好守でチームを盛り立てた。
 優勝に必要なのは投手力だ。昨季、チーム打率はリーグトップを記録するも、防御率はリーグ4位の2.81。夏にスタミナや下半身の強化を行い、投手陣の底上げを図った。開幕節では初戦に先発した福島(2年)が7回途中1失点、2回戦に先発した平尾奎(4年)は6回を2失点にまとめた。平尾奎は「自分は一つ勝てて、チームも2連勝。ここから乗っていきたい」と先を見据える。同志社が一歩ずつ、10季ぶりの頂点へと突き進む。