vol.323 京教大 小学生向け「Youtube」で学習支援
京都教育大が動画サイト「Youtube」で小学生向けに算数の解説動画を公開している。今後、外国語対応の解説動画などコンテンツの充実を目指す。
現在、アップロードされている動画を手がけているのは田口加奈子さん(数学領域専攻・4年)。ボランティアで院内学級の児童と接して、卒業論文の一環として児童の学習をサポートする動画の制作を始めた。持病があり、いすに座ることのできない児童でも教室外からスマートフォンで学習を進められる。
動画はゼミの学生全員に見てもらい、意見を取り入れた。例えば、筆算の動画では実際に線を書いているようにアニメーションをつけるなど、児童が理解しやすいように改善した。制作を通して「初めて問題を見たときの気持ちになって教えよう、と考えるようになった」と田口さん。授業中に先生が補って話す箇所も動画内で表示し、授業に出ていない児童も理解できるように心がけた。
「不登校の児童を学習面からサポートできる」と動画制作を指導する黒田恭史教授。学校に行けず学習に遅れが出てしまうと、ますます学校に足が向かなくなってしまう。「動画を見て楽しみながら学習することで、登校を助ける力にもなれるのでは」と語る。
現在、韓国語に対応した動画も公開している。今後は京都の大学生と協力して他の外国語に対応した動画の制作を進め、およそ7万3000人いる外国籍の児童を支援する。また修学旅行生の事前学習をサポートするコンテンツの制作にも次年度から本腰を入れる。(聞き手=小森美咲)
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