【9・10月号掲載】【特集】煽りや萌えキャラ見え隠れする意図 大学広告の意義とは②
□賛否両論?なんのその インパクト重視 近畿大
「他大と比べて意識しているのはコピー」と話すのは近畿大広報部の横山創一氏。「近大をぶっ壊す。」や「マグロ大学って言うてるヤツ、誰や?」など、同大の広告はインパクトのあるキャッチコピーが印象的だ。
広報部では、基本的に自分たちでキャッチコピーを制作、出来上がったデザインを広告代理店に委託する。「本当に自分たちの伝えたいこと、訴えたいことを真剣に考えた上でコピーを制作している」と横山氏。広告のインパクトについても、「大事なのは目に留めてもらうこと」というスタンスだ。
近大生からは「いつも広告を楽しみにしている」、「オープンキャンパスの記事を見ると夏が来たという実感が湧く」との声が届くことも。結果的に気分を害してしまった場合や、意図していない受け取り方をされる場合もあるが「もし賛否両論あったとしても、無視されるよりは絶対に良いと考えている」と横山氏は話した。
14年の東大阪キャンパス整備計画の広告の一部(いずれも提供=近畿大)
□学生・保護者に愛される 龍谷大 ロンロン
龍谷大が創立370周年記念として制作したマスコットキャラクター「ロンロン」。「ロンくん」と「ロンちゃん」の男女ペアで、学生だけではなく保護者にも人気を博している。
2009年にウェブサイトや広報誌、エフエム京都のラジオ番組などで一般公募し、202件の応募作品の中からキャラクターのデザインを決定した。翌年には学生と教職員から名前を募集。応募総数525件から呼びやすさとキャラクターデザインとの相性を考慮し、「龍」の中国語読みの「ロン」が選ばれた。
さまざまな行事に参加するロンロン。式典には僧侶などが着用する法衣、部活動の大会ではユニフォームと、場面に応じたコスチュームに身を包み、龍谷大を宣伝する。
ロンロンの着ぐるみは学長室(広報)で貸し出しを行っていて、学内のイベントで使用可能だ。また基準を満たせば、無料でイラストを使用することができる。学生が運営するロンロンのフェイスブックのページもあり、愛されているロンロン。これからも大学の知名度や好感度の向上のため、活動していく。
(左から)ロンくんとロンちゃん(提供=龍谷大)
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