月2回、午後0時半から2時半まで開かれている「あおい こども食堂」。5月22日以来、毎月第1、3日曜日に開催されている。場所は障害がある人たちが働く作業所「ハッピーハウス葵」(京都市左京区)だ。

 運営スタッフは、ハッピーハウス葵の所長、葵学区民生児童委員など。京都府立大地域連携センター学生部会「かごら」からも、毎回数人の学生がボランティアとして参加。他にも、近隣の京都ノートルダム女子大の学生なども参加しているという。葵学区民生児童委員協議会会長の関谷滋さんは「こども食堂というと貧困対策のイメージがあったが、隣の下鴨学区が2月から始めているのを見てやってみたいと思った。最近は常連さんも増えてきて、にぎやかでうれしい」と話す。市のまちづくりアドバイザー大塚敏之さんも「リピーターがいることは、(こども食堂に)何らかの魅力を感じてくれているという証。地域の人に認知されてきている」とほほ笑んだ。

 9月4日のメニューは、親子丼、ごまあえ、みそ汁、オレンジ、ぶどうゼリー。小学生4人と大人5人が訪れた。3回目の来店だという女の子から、初めて来たという男の子までにぎやかに食事し、食後は学生らと楽しげに遊んでいた。今回は「かごら」の安達美砂さんと越野友香梨さんが学生ボランティアとして参加した。どちらも京都府立大公共政策学部の3年生で、福祉を学んでいる。安達さんは「(こども食堂の)立ち上げから関わることができると聞いて参加した。普段のかごらカフェは高齢者が対象なので、(食堂は)子どもと関わるいい場だと思う。かごらカフェにも子どもが来て、地域の人たちと関わることができるようになれば」と話す。

 「通学路に位置するので来やすいのでは。できる限り続けていきたい」と語る関谷さん。今後は食事だけでなく、子どもの宿題を大学生が見るなど交流の拡充を目指す。

(聞き手、写真撮影=稲村史織)

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