【6・7月号掲載】ルーを囲む黄金のライス 元祖狭山池ダムカレー
池をかたどったルーの周りにそびえ立つ、ターメリックで黄色に色付けされたライス――。一風変わったカレーは、帝塚山学院大の学生が考案した「元祖狭山池ダムカレー(ダムカレー)」だ。ライスは3Dプリンターを用いて型を取り、実際の狭山池そっくりの形に仕上げた。
ダムカレーのモチーフとなった狭山池(大阪府狭山市)は、国内最古のため池として知られ、2002年に洪水調節機能を持つダムに改修された。今年で築造1400年を迎えることから、同市が記念イベントの一環として同大の福田ひとみ教授(人間科学部食物栄養学科)にダムカレーの開発を依頼した。
レシピは、同学科の学生有志7人がそれぞれ考案した。練りごまやオクラなど、好きな食材を用い、試行錯誤をしながら調整を重ねた。審査の結果、藤田由美江さん(2年)が考えた、カボチャなどの地産の野菜を使った欧風のカレーが選ばれた。「形を際立たせるためにライスに色を付けた。ルーも、ハチミツを使って味に深みを出した」と藤田さんはこだわりを話す。
ダムカレーは5月14日の試食会で100食限定で提供され、レシピを考えた学生らも調理補助などの手伝いをした。酒巻梨々花さん(2年)は「ライスをダムの形に成形したり、付け合わせの焼き野菜を並べたりするのが難しかった」と振り返る。実際にカレーを食べた来校者からは「おいしかったよ」と言われるなど、好評を博したという。
現在、メニューとして提供する飲食店を探している。福田教授は「地域に愛されるようなカレーになれば」と笑顔で話した。
コメントを残す