アメリカンフットボールの第66回神戸ボウルが6月5日、王子スタジアムで行われた。立命館大とパナソニックが対戦。今年1月のライスボウルと同カードとなった。ライスボウルでは善戦した立命だったが、この日はミスも重なり40―14で大敗。ライスボウルのリベンジを果たすことはできなかった。
 社会人との力の差を見せつけられ、立命の米倉輝監督は「勝利だけを目指してやってきただけに、敗北は残念。自分たちに力が無いことがよく分かった試合だった」と振り返る。この日は攻撃陣に活気が見られなかった。「カレッジ日本代表チーム」にQB西山、RB西村らが招集され、主力を欠くチーム状態で思うような攻撃ができず。得点以上の拙攻で、肝心なところでミスを連発した。
 パナソニック守備陣を前に苦戦する中、P宇治野(3年)が攻撃の流れを変えた。第4Qにパントすると見せかけて自身が持って走り、ロングゲインを奪うスペシャルプレーを見せる。チーム2本目のTDにつなげる大きなプレーだった。「フェイクも含め、パンターとしていい仕事をしてくれた。今日の唯一の収穫です」と監督も称賛。宇治野は大会の敢闘選手に輝いた。
 監督は「学生は社会人に比べると成長のスピードが速い。今は途方もないくらい力の差はあるが、ここからどう差を詰めていけるかが重要。必死にやっていきたい」と語った。主将のOL西(4年)は「実力差が明確に出た。夏は秋のシーズンに向けて、どこのチームよりも充実したものにしたい」と意気込む。春の悔しさを胸に、秋シーズンでの活躍が期待される。