◇関西学生サッカー選手権大会決勝戦(6月5日 ヤンマースタジアム長居)

<大阪体育大2-3関西大>
4試合連続無失点で勝ち上がってきた大体大と、リーグ戦で大体大に黒星を付けられている関大の決勝戦。関大は30分、直接FKからペナルティエリア中央のFW加賀山が頭で押し込み、2試合連続となる先制点を生み出す。後半に入り同点に追い付かれるものの、78分。途中出場のMF平尾のパスに再び加賀山が頭で合わせ、再逆転に成功する。関大ペースかと思われたが、直後の79分に追い付かれ試合は再び振り出しに。勝負が決したのは試合終了間際の90分。関大の平尾が土壇場でPKを獲得し、FW竹下が右足でゴールを揺らす。打ち合いを制した関大が、前田監督就任1年目にして、3年振り8度目の関西王者に輝いた。関大は関西1位、大体大は関西2位として、8月6日から開かれる第40回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントに出場する。

【前半】大体大0-1関大
【後半】大体大2-2関大
【試合終了】大体大2-3関大
【得点】大体大:MF後藤(55分)、FW大田(79分)関大:FW加賀山2(30分、78分)、FW竹下(90分)

【試合後のコメント】
▽関大・前田監督
「選手がよくやってくれた。僕は何もしていない。リーグ7位で臨んだ選手権。以前からもっとできる選手たちだと思っていた。これだけの力があると選手たちも、関大全体としても分かった。リーグ戦で負けた試合の後も、選手たちがブレずにやってくれた結果。負けたからといって崩れるチームでも、勝って浮かれるチームでもない。試合はほとんど準備で決まる。ただの準備ではなく、勝つための準備をしてきた。(準々決勝の)阪南大にも(準決勝の)立命にも大体大にもリーグ戦では負けている。同じ相手に連敗はプライドが許さない。(総理大臣杯へ向けて)まだまだ僕らはチャレンジャー。目標は全員サッカーで日本一。残りのリーグ戦でも戦う姿勢を失わずにいきたい」

▽関大・FW竹下選手
「今大会は先を見るのではなく、一つ一つの試合を全力で戦った。日頃の練習の成果が結果につながったと思う。PKは自分が蹴りたかったので監督に志願した。FWとして得点にこだわりがあるし、自分が試合を決めるという思いだった。まだ関西王者になっただけで、ここは通過点。総理大臣杯とインカレでもいい結果を残せるようにしたい」

▽関大・GK前川選手
「打ち合いという形の試合で得点を返せたのが大きい。以前まではチームとしてネガティブな傾向があったが、『自分たちには力がある』という風にポジティブになった。得点が稼げていて、攻撃力が上がっている。今日は失点しても前の選手を信じてプレーした。今大会はどの試合も接戦できつかったが、自信になった。セットプレーでやられているのが課題。総理大臣杯は優勝目指して頑張りたい」

▽関大・MF平尾選手
「何かしらの形で得点に絡みたかった。今は目の前のことをコツコツとやるだけ。その先にスタメンや試合フル出場があると思う。監督には『積極的にどんどん仕掛けていけ』と言われていた。リーグ戦で3連敗した時は勝つイメージが湧かなかったが、チームは1カ月前より大分成長している。どれだけうまくても走れないチームは勝てないので、これからもハードワークを継続していく。自信を持っていきたい」