◇関西学生サッカー選手権大会準々決勝(5月28日 J-GREEN堺メインフィールド)

<関西学院大1-2びわこ成蹊スポーツ大>
4回戦で打ち合いを制し、勝ち上がってきた両チーム。ところが今日の試合は雨で濡れたピッチにより、互いにミスが目立ち決め手を欠く。両チーム無得点のまま迎えた後半は、関学がボールを保持する時間が続き試合を優位に進める。すると72分、中盤までボールを運んだ関学DF高尾からの縦パスを受けたFW出岡が左足を一閃。強烈なシュートが相手DFの足をかすめてゴールに突き刺さり、関学が待望の先制点を挙げる。関学の勝利で終わるかと思われた試合終了間際の88分。ペナルティーエリア手前でこぼれ玉を拾った、びわこ成蹊大のMF曽根田が思い切りよくシュートを放つと、相手DFに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。びわこ成蹊大が土壇場で同点に追いつき、延長戦に持ち込む。関学は延長開始と同時にFW小野とFW中井を投入して得点を奪いに行くが、ゴールを破ることができない。両チーム疲れが見え始めた延長後半、試合を決めたのはびわこ成蹊大だった。108分、FW堂安からの右CKに曽根田が頭で合わせ、値千金の決勝点を挙げる。曽根田の2ゴールの活躍で、びわこ成蹊大がベスト4に進出。総理大臣杯出場の切符を獲得した。一方の関学はリーグ戦に続いてびわこ成蹊大に逆転負けを喫し、5位6位決定戦に回ることとなった。

【前半】関学0-0びわこ成蹊大
【後半】関学1-1びわこ成蹊大
【延長前半】関学0-0びわこ成蹊大
【延長後半】関学0-1びわこ成蹊大
【試合終了】関学1-2びわこ成蹊大
【得点】関学:FW出岡(72分)びわこ成蹊大:MF曽根田2(88分・108分)

【試合後のコメント】
▽びわこ成蹊大・望月監督
「いつものように粘り強く、堅い守備で勝った。『最後に必ず勝つ』という気持ちでいつもやっている。攻めと抑えの切り替えを意識して、粘り強く試合をすることが浸透してきたと感じる。(2得点した曽根田は)相手を引きずってでも抜いていくドリブラー。相手にとっては読みにくい、嫌なタイプだと思う。(チーム全体は)自分らでやるという意識がまだ少ない。今日の勝利を機に一皮むけてくれたら」

▽びわこ成蹊大・FW曽根田選手
「相手がうまいので、失点をしないようにしようとスタートした。僕らはキャリアもなくうまくもない。あるのは気持ちだけ。少ないチャンスで点を決めることができた。(2ゴールについて)最高ですね。たまたまいいところにボールがきて思い切り打てた。チームは昨年よりまとまりがある。できるだけ上を目指したい。(総理大臣杯と準決勝に向けて)守備のスイッチが必要。一番危ないところで守る、当たり前だけどしっかりやらないといけない」

▽関学・成山監督
「リーグ戦に続いて同じ相手に負けたが、選手たちが成長していないわけではない。むしろ、90分の戦いでは後ちょっとで勝てたので手応えを感じている。今年は負けた時にブレずにやっていくことが大事。選手たちは負けてショックを受けているが、オフ明けからまたしっかり気を引き締めてやってもらいたい」