近畿大と奈良県理容生活衛生同業組合は2月16日、企業が就活生に求める髪形「就活ヘア」を発表した。金融関係は「七三分け」、公務員は「横分け」など業種別にまとめられている。中心となって調査を進めたのは、‌経営学部の中谷常二ゼミ。約480社の企業を対象にアンケートの送付や採用担当者に訪問調査を行った。

 当日は、ゼミの学生をモデルとした就活ヘアカットの実演も行われた。また、会場内では理容業界の関連企業による合同説明会を実施。来場した就職活動中の学生を対象に、就活ヘアをアピールした。

 若年層の利用者が減少する理容店に対して、中谷ゼミからの提案となった就活ヘア。中谷教授は「就活ヘアをきっかけに理容業界を活性化させることができれば」と話す。

  実際に企業への訪問調査を行った飯阪善則さん(経営・3年)は「髪形を整えることはもちろんだが、自分では気付かない身だしなみを採用担当者は見ていることが多い。さまざまな採用担当者と直接話し、貴重な経験ができた。これからの就活で生かしていきたい」と話した。

 学生の理容店のイメージに関するアンケートでは「中高年が利用しているイメージがある」という意見が全体の4分の1を占めた。しかし、「面接官は中高年が多い。理容店で髪形を整えることで、面接官に気に入ってもらえれば」と中谷教授は期待を込めた。