女子タッチフットボール日本一を決める第21回全日本王座決定戦さくらボウルが、3日に東京ドームで行われた。学生王者の神戸大と社会人王者の阪神RIOTSが対戦。試合は0―0で引き分け、同点優勝で神戸大は連覇を成し遂げた。

 神戸大は前半から積極的に攻める。QB山本の正確なパスで何度もチャンスを作るが、相手のディフェンスに阻まれ得点には至らなかった。WR熊澤のインターセプトなどで相手の得点を許さず、両チーム無得点のまま試合終了。同点という形だが、2年連続の日本一に輝いた。

 神戸大は11月の秋季リーグ最終戦で武庫川女子大に敗北し、リーグ優勝を逃す。同月に行われた学生日本一を決める東西王座決定戦で武庫川女大と再戦。山本のランで相手陣に何度も切り込みTDを重ね、29—14で勝利を収める。学生日本一となり、連覇が懸かるさくらボウルへの出場権を得た。

 さくらボウルまでのおよそ1カ月間、従来のランを中心とするプレースタイルを見直し、パスを取り入れた新しい戦術を考案した。

 「(新しい戦術は)うまくいった部分とそうでない部分があった。日本一になったが同点だったのは悔しい」と振り返るのは大会MVPに選ばれた熊澤。試合では長身を生かしたプレーで攻撃の核として活躍した。山本とパスを何度も練習していただけに、得点に至らなかったことを悔やんだ。

 主将のC福長は「来年はチーム初となる3連覇を狙い、ここに戻ってきたい。学生も強いチームが多いので、負けないようにまずは一からチーム作りをしていく」と語った。次なる目標を胸に神戸大の挑戦は続く。