vol.289コントラクトブリッジ 大学で
思考力の試されるトランプゲーム、「コントラクトブリッジ」。大阪大には、公認のコントラクトブリッジ部があるほか、2015年度の後期にはコントラクトブリッジの授業も開催されている。
コントラクトブリッジとは、チェスや将棋と並ぶマインドスポーツの一つだ。2008年の第1回ワールドマインドスポーツゲームズ北京大会では競技の一つに選ばれた。世界でのプレイヤーの人口は1億人に上るが、日本の大学生プレイヤーは50から100人と言われており、プレイヤーの高齢化が進んでいる。阪大コントラクトブリッジ部の部員、野口勇介さん(阪大・修士1年)は「ルールが複雑で頭を使う分、自分の予想が当たって勝利できるとうれしい」とその醍醐味を話す。
阪大コントラクトブリッジ部は、50年以上前に設立された。現在、部員は約10人。毎週木曜の午後4時から8時ごろまで、明道館box24で活動している。池田市で開催されたコントラクトブリッジ講座にボランティアとして参加し、京都大学コントラクトブリッジ部と合同合宿を開いた。他にも京都大・名古屋大と合同の新人戦を行ったりと、活動はさまざまだ。部長の妹尾雄司さん(阪大・2年)は「世界ユース大会で代表になり、優勝した選手も阪大にいる。大学から始める人が多いので、気軽に来てほしい」と話す。
また、「コントラクトブリッジで考える力をつけよう」という授業が、阪大で2015年度後期から開講されている。「授業名通り、コントラクトブリッジを通して論理的思考力を養おうという趣旨」と講師の大橋正幸さんは話す。コントラクトブリッジのルール解説を通して、論理的な推論法や確率計算など数理科学の基本を体感できる点が特徴だ。最後の回では、締めくくりとして実際にゲームを行った。16年度にも開講する予定だ。
*コントラクトブリッジとは?
4人でプレイするトランプゲーム。向かいに座る相手をパートナーとし、ペアでの総勝利数を競う。アイコンタクトや顔の表情から気持ちを読むことを禁止し、カードのやり取りのみでパートナーと対戦者の考えを読み取る。トランプゲームのなかで最も運の要素を省いたゲームであり、同じ手に巡り合うことがないため生涯楽しむことができる。ローカルルールが無く人種を超えて対戦でき、ゲーム中の推理力とパートナーシップが試されるのも特徴だ。
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