関西学生野球秋季リーグ戦第8節関西大-関西学院大の1回戦が、10月24日わかさスタジアム京都で行われた。関大は初回、3番西田尚が四球、4番小池が右前安打で出塁すると、5番安井の適時打で先制点を奪う。4回には一死三塁で8番久米が左前に適時打を放ち追加点。8回には4連続四球と久米の2点適時打で5-0と関学を突き放す。先発の石田は6安打1四球で関学打線を完封し今季6勝目。大学通算30勝を達成し、25年ぶり、旧リーグを含め10人目の快挙を成し遂げた。

関大 100 100 030=5
関学 000 000 00×=0

【関大】◯石田光-久米
【関学】⚫︎中内、長谷、重田-福田、仲川
二塁打:安井(関大)、赤川(関学)

〜関西大・早瀬万豊監督〜
「万全な状態ではないがきちんと試合を作ってくれた。さすが石田。
30勝あげさせたいというみんなの気持ちが伝わった。一球にかける姿勢はみんな持っていたが、まだまだ力が足りず勝ちきれないところがあった。試合をしながら力をつけている面もある。石田は人一倍練習をしているし、取り組む姿勢も申し分ない。中身も含め総合的に良い投手。ストレートを課題として継続的に取り組んできた。変化球頼りではなくここぞというところでストレートで勝負ができる。まだのびしろはある。社会人に行ってからもストレートを磨いて欲しい」

30勝を挙げた石田光宏投手
「(30勝について)やっとという気持ち。29勝から達成まで少し長かった。昨日の練習から万全の状態ではない。100%で臨むことは難しいが、自分の100%を出すことは出来る。優勝の可能性は無くなってしまったが、良い緊張感を持って臨めた。初回に先制してからは楽な気持ちで投げることができた。試合前からメンバーが『勝たせよ』と言ってくれていてありがたかった。(プロに行く立命の桜井投手について)このリーグで1番良い投手だと思う。(自分は)社会人でもっともっと力をつけて2年後に目指します。」

久米建夫捕手
「(4回の適時打について)
追加点が欲しい所で、とにかく嬉しかった。チームとしても、絶対に勝ちたい試合。1点もあげたくなかった。試合前、石田さんから『今日が最後になるかもしれないから楽しんでいこう』と声をかけてもらった。2点先制したが、相手には1点もあげたくなかった。いつも通り、一人ひとりアウトをしっかりとっていった」

〜関西大・石丸亨学生コーチ(4・東福岡)〜
「(石田投手とは)試合前に『ストレートで押していこうな』とは話していた。プレッシャーになってはいけないので、試合前も試合中も本人には30勝を意識させないようにしていた。一勝一勝積み重ね、チームのためにやった結果だと思う。関関戦ということでたくさんの応援があり、それが後押しにもなった。期待に応えられてよかった。明日も今日のように勝ちたい」

~関西学院大・竹内利行監督~
「完全に石田君の30勝への気迫にやられた。関関戦はいつでも一緒だが、今日は関大の『石田君に30勝をプレゼントする』という意地に負けた。7、8、9回の三者凡退は意欲のないなさけない攻撃だった。明日は関大の意地に負けないような意地を見せて、応援に応えられるような試合をしたい。

〜関西学院大・松原鴻介主将(4・大阪桐蔭)〜
「完敗かな。打者も投手も。僕が出塁しないと始まらない。出たらもっと乗っていけた。石田はぽんぽんストライクを入れてくる。チーム全体で初球から振っていったが野手の正面などついてない当たりが多かった。関関戦で観客の期待に応えたかった。5-0は恥ずかしい。情けない。明日勝たないと終わってしまう。食らいついて粘り強く、9回終わって勝ってたら良いな。全員野球で挑む」