展覧会「回想の守口 1940~1945―戦後70年の夏を迎えて―」が19日まで、京阪守口市駅前のテルプラザ専門店街1階「COC地域交流センター・くすくすひろば」にて開催された。戦後70年は戦争を経験した多くの人から直接話を聞くことができる最後の機会だとして、大阪国際大国際教養学部の村田隆志准教授が企画。ゼミ生3人と一緒に、守口市にゆかりのある戦争経験者らへインタビューを行いパネルにまとめた。

 代々守口市に住む男性は15歳の時に終戦を迎えた。兄のように慕っていた叔父が志願兵として入隊し、輸送船で南方に向かっていたところを撃沈され帰らぬ人に。23歳の若さだった。守口市内でも空襲警報が鳴ることは珍しくなく、大型爆撃機B‐29の機影を見ることもあったという。「黒焦げの遺体が転がっているような場所を通りすがるようなことも。別れが日常で、常に一種の覚悟があった」。 展示会では他にも、若い頃に戦争を経験した人らの回想が並んだ。

 今回の展覧会に携わった坂谷輝人さん(大阪国際大・3年)は「テレビなどで悲しいとイメージしている戦争だが、経験者から聞くとまた違ったイメージになった」と話す。「戦争自体は良くないと思うが、イメージだけで戦争を嫌だと思ったり、したくないと言ったりすることは誰でもできる。戦争をきちんと知った上で戦争反対と発言してほしい」と同世代の人にメッセージを送った。