武庫川女子大の学生と大丸梅田店(大阪市北区)が、8日から21日までコラボレーション企画を行った。「ヘルシー」、「おいしい」、「楽しい」をコンセプトに、働く女性をターゲットに商品を共同開発。栄養管理士を目指し武庫川女子大に通う学生が開発に携わったデザートや弁当などがショーケースを飾った。

 女子大学生のアイデアを取り入れた今回の企画は「元気満開!美味爛漫WEEKS」と題され、大丸梅田店からの提案で行われた。旬の野菜を使った、見た目も鮮やかな弁当やサラダ、オムライスなどが地下1階の惣菜コーナーに並んだ。

 企画に参加した金谷佑紀さん(武庫川女子大・4年)は老舗弁当屋「かなたに」を担当し、「野菜もりもり幸せBOX」を考案した。「家に帰ってレンジで温めて食べられる、頑張った自分へのご褒美になるお弁当。だけど、野菜もたくさん取れるものを」。普段、コンビニなどで温かいサラダを見かけることが少ないと感じた金谷さんは蒸し野菜に着目。「できるだけ旬の野菜を使いたいので、春キャベツを大きくごろんと入れました」とアピールした。

 惣菜の他にも、地下2階の海産物コーナーやベーカリーと商品開発を行った。まぐろやサーモン、鯛の刺し身を花の形に整えたものや、ひと口サイズの手まり寿司など、見た目にも気を配った。「もちもち求肥の抹茶大福パン」には、武庫川女子大のキャラクター「Lavy(ラビー)」にちなんだうさぎのシルエットが表現された。

 参加した25人の学生は1月末から事前に学生から取ったアンケートを基に、働く女性をイメージ。元々持っていた健康への知識と合わせ、担当店舗の店長と協議を重ねたという。共同開発した商品は14店舗19種類にも及ぶ。

 昨年秋にもJR大阪三越伊勢丹とエキマルシェ大阪と共同で、大学生とコラボレーションした大丸梅田店。株式会社大丸松坂屋百貨店の大道智樹さんは「短期間で良い商品ができた。開発者は、今までの経験や価値観で新作を考えるが、そこに新しいアイデアや考え方を与えてもらった」と話す。

また、開発した学生は店頭販売も体験した。「商品を自分で開発して、実際に売れる瞬間を感じてほしかった」と大道さん。今後は、商品開発にかける時間を増やし、イートインにも携わってもらえればと考案する。