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 3月に仙台市で開かれた「第3回国連防災世界会議」の開会式で兵庫県の学生代表としてスピーチをした嶋田健太さん(兵庫県立大・2年)。スピーチでは阪神・淡路大震災を知らない若い世代が体験者から伝え聞いた話を語り継ぐ必要性を提言した。

 学内団体で防災を学ぶほか、地域活性化に取り組む学生団体の一員としての活動も続けてきた。震災復興関連イベントの企画にも関わった。

 「やりたいことや興味のあることには積極的に参加してきた。その行動力は周囲の支えがあってこそだ」と嶋田さんは語る。

 次々と行動を起こす意欲はどこから来るのか。嶋田さんは、例えば学生向けイベントなどで耳にする話に対して「自分にとって意味がない話だったとすぐに思うのではなく頭の中に残しておく」ことが大事だという。最初は関係がないと感じることも後々、自分の行動とつながったら意味が生まれるからだ。

 身近な人からの後押しも大きかったと振り返る。意欲を引き出してくれる大人が周囲にいることで、学生は社会貢献活動へ踏み出しやすくなると話す。嶋田さんも活動に不安を感じた時、「とりあえずやってみなさい」という一言に支えられた。責任やリスクを背負うことは学生にとって重荷となるが、「最初は失敗してもいい」という雰囲気には大いに助けられるとも話す。また「お金がないために活動が苦しくなる学生も多い」として、学生の活動に対する行政機関などからの資金提供といった課題も口にした。