◇第63回全日本大学サッカー選手権大会準決勝(12月18日 味の素フィールド西が丘)

<関西学院大(関西第3代表)2-1阪南大(関西第1代表)>関学が初の決勝進出。前半早々に先制を許し、以降も主導権を握られる苦しい展開ながら、後半に少ないチャンスを生かして逆転に成功した。関学は21日、決勝で流通経済大(総理大臣杯優勝校)と対戦する。

◎「阪南大キラー」呉屋 圧巻ヘッド

 今大会はこれまで、FW呉屋が力を存分に発揮できていなかった。何重にもついてくる相手のマークをはがしきれず、16日の準々決勝では不発に終わった。それでも、成山監督はさらりと言った。「アイツは、次の試合に取っといたんじゃないか」。指揮官の予言通り、過去5試合の阪南大戦で計10発を挙げていた「阪南大キラー」が暴れた。

 72分の同点弾は、いつもの光景。左サイドからMF小幡の正確なクロスが入り、呉屋が頭で合わせた。「練習からずっとやっているから、ここに来るって分かっていた」。成山監督は「小幡から呉屋に行くボールが得点になる可能性が最も高い。本当に心強いし、良いゴールだった」と絶賛した。

 チームに初めて訪れた決定機をものにし、試合の流れを変えた。「レベルの高い相手との試合で、勝負どころで点を取るのが自分の本領」。不動のワントップに対するチーム中の信頼が、揺らぐことのない理由だ。

◎阪南大 力及ばず

 関西王者の阪南大は4強で散った。試合を優位に進めながらの逆転負け。MF松下は「相手の方が、勢いがあった。追加点を早めに取れれば良かったけど……」と悔しさを口にした。

【前半】関学0-1阪南大
【後半】関学2-0阪南大
【試合終了】関学2-1阪南大
【得点】関学:FW呉屋(72分)、MF池田(87分) 阪南大:MF松下(2分)

▼その他の関西勢結果(準決勝)
びわこ成蹊スポーツ大(関西第2代表)0-4流通経済大(総理大臣杯優勝校)

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