【野球】【10月号掲載】立命エース 狙うは3冠
◎「叶わない夢ではない」プロへの思い強く
「プロで投げることは小さい頃からの夢。叶えられないものではない」。春季リーグでは最優秀選手賞、最優秀投手賞、最多勝の3冠を獲得。全日本大学野球選手権大会においても1勝を挙げた立命館大のエースは、プロを意識する。
最速145㌔の直球と3種類の変化球が武器。立命では1年時からマウンドに上がり、2013年の秋季リーグではシーズン防御率0・75を記録するなど早くから立命投手陣の一角を担ってきた。プロを意識する契機となったのは2012年度秋季リーグ、関西学院大との一戦。大学初勝利を挙げたこの試合で桜井は現在の自己最速である145㌔をマークした。
2014年度全日本大学野球選手権大会で1勝を挙げ、立命の4大会ぶりとなる全国大会での勝利に貢献。その活躍に試合後、報道陣からプロへの興味を問う声が上がった。「プロで投げることに興味はある」。
リーグ合間に行われた日本代表選考合宿。普段交流の無い関東の選手との合同練習で、関東の大学野球リーグの意識の高さを実感した。プロ野球選手を多く輩出する関東の大学野球リーグ。「練習への取り組み方や野球に対する姿勢、どれをとってもレベルの高さを感じた」。
秋季リーグ開幕後もライバルの存在が彼に刺激を与える。プロ入りを有望視される京都大田中英祐投手の活躍により注目を集めている関西学生野球リーグ。桜井自身もメディアに取り上げられた。「注目されることでモチベーションが上がってきた」。春季タイトル総ナメ、全国での1勝の経験が、3年目の秋を迎える桜井の自信となっていた。
しかし、今季は思うような投球ができていない。8月30日の開幕戦、京大相手に6点をリードし試合は決まったかと思われた。迎えた9回、桜井は4安打を浴び京大に4点を献上。詰めが甘かった。第4節の関学戦でも8点を失うなど精彩を欠いた投球が目立った。
「プロで投げるためには今のままではダメ」。秋リーグ4節を消化し2勝を挙げている桜井。春季同様3冠王を目標に掲げた。プロへの挑戦権を手にするまであと1年。夢をつかむための準備期間は十分にある。
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