vol.212 折り紙の魅力、伝えたい!!
幼稚園や小学校で誰もが遊んだことのある折り紙。しかし、最近折り紙に触れた大学生がどのくらいいるだろうか。京都学生折り紙サークル「colorful」は、子ども、お年寄り、外国人に折り紙教室を開き日本の伝統文化を広めている。
2008年、当時折り紙を折ることが趣味だった同志社大3年の学生が「私だけが折り紙の楽しみを知るのはもったいない。誰もが折れる紙飛行機のような簡単なものから、細かい折り目をたくさんつけるドラゴンまで1枚の紙で作品ができる感動を味わってほしい」との思いでcolorfulは設立された。
現在のメンバーはおよそ40人。立命館大、同志社大、京都女子大の学生を中心に活動している。メンバーの半数は幼稚園や小学校を最後に折り紙に触れる機会がなく、ほぼ0からのスタートだった。活動は同志社大と立命館大で週2回、折り紙と説明本を持ち寄り作品作りをしている。基本的に本を参考にして1つの折り紙で1つの作品を製作するが、時には何枚もの折り紙を組み合わせる「ユニット折り紙」に挑戦することも。仕上げた作品は地域の図書館や京都大の学園祭で展示された。
文化庁が推進する、人々に元気を与え、地域社会を活性化させて魅力ある社会をつくる「文化力プロジェクト」にcolorfulは参加している。日本の伝統文化を広める目的で、折り紙教室を開講。最近では月2回ほどメンバー5人で児童館や老人ホームに足を運んでいるという。「折り紙教室を開く前に必ず練習をする。幼稚園児が分かるように説明するにはどうしたらいいか試行錯誤している」と水田睦子(ともこ)さん(京都女子大・3年)。
「折り紙は1枚の紙で何通りもの作品ができる。その魅力を私たちが伝えていければ」と水田さんは話した。
◎折り紙体験記
「一緒に折ってみませんか」と誘われて水田さんに吹きごまの折り方を教わり、実際に折ってみた。
吹きごまとは、2枚の折り紙が十字に挟み込むように折られた簡単なこまである。両手で角を押さえ、息を吹きかけることでくるくると回ることから、子どもに大人気だそう。誰でも手軽に作ることができるが、私は手先が不器用なためかなり苦労した。
山折り、谷折りなど長方形に折ったり三角形に折ったりと何度も折り目をつけていき、最終的に2枚が互いに十字になるように挟み込めば完成である。出来上がった吹きごまはきちんと回ったが、少し形がいびつで角も尖らずに丸くなってしまった。完成した吹きごまに息を吹きかけると、くるくると回った。
折り紙を折ったのは小学生以来であったため、懐かしく感じたのと同時に、きれいに折ることの難しさを実感した。
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